『スカイダイバー・チャーター機、ベルギーで墜落。11人全員犠牲』
ー直前の脱出間に合わず。誕生祝いの処女降下が暗転ー
2013-10-19 ジョン・ボスニッチ(ベオグラード)
スカイダイバー・クラブがチャーターした小型機が10月19日午後、ベルギー中部で墜落、搭乗していた11人全員が死亡した。誕生日を祝う処女降下が暗転した悲劇だった。事故機は13年前、事故にあい再生した機体。主翼の空中分解との関連が原因究明で焦点となる。
ベルギーのメディアによると10月19日、午後3時頃(現地時間)ベルギーの首都ブリュッセルの南東75kmのナミュール空港近くで、スカイダイバークラブがチャーターしたピラタスPC-6/B2-H4単発機が空中分解後、地上に激突し大破炎上した。同機にはナミュール・パラクラブ所属のスカイダイバー10人とパイロット1人の11人が搭乗していたが全員死亡した。パラシュート3個が開傘した形跡があったが、墜落直前で脱出が間に合わなかったと見られる。
地元関係者はスカイダイバー・グループは仲間1人の誕生日を祝う処女降下に参加していた。事故の目撃者によると小型機は高度3千m付近で突然、主翼の片方がもぎ取られた言う。このため機首から地上に突っ込む格好になったという。スカイダイバーもこのような機体の姿勢では脱出が不可能だと指摘している。
ベルギーの航空当局関係者は、事故機は2000年春、離陸時に事故に遭遇。2002 年から機体の修理、再生に取り組み、翌年、耐空証明を得て第一線に復帰したという。事故機が空中で分解したとの目撃情報から原因究明で機体再生で問題が無かったかが焦点となろう。事故現場にはベルギー国王、首相、内相が訪れ犠牲者に弔意を表した。