2013-10-31 小河正義
中国国防部は10月31日午前、北京駐在の日本大使館・防衛駐在官を呼び、西太平洋での人民解放軍の軍事演習を自衛隊が妨害したと抗議した。同国防部の記者会見で報道官が明らかにし、NHK、TBSなど、日本国内の報道機関も伝えた。国防部のHPでも発信した。在京国際軍事筋は元来、日本の排他的経済水域で、この種の演習を実施すること自体が、軍事的挑発行為で『今後、好き勝手にやらせろ!』の北京の”恫喝外交”そのものだと批判した。 中国国防部の楊宇・報道官は10月31日、(西太平洋を舞台に実施中の軍事演習”機動-5号”に関連し)『日本の艦船が演習海域に侵入した』と主張。『危険性の極めて高い行為である』と日本側に抗議したとしている。 これに対し日本の防衛駐在官は『自衛隊は国際法に則り行動、違法な行為はしていない』とはねつけたという。当然の反論でよくぞ言った。中国側の抗議こそ、日本の排他的経済水域で軋轢承知の軍事行動を棚に上げ、相手国を罵倒する中国の常套手段だ。安倍内閣、自衛隊員の諸兄はこうした中国側の挑発にひるんではならない。 人民解放軍は10月18日からコードネーム、『機動-5号』の大規模軍事演習を開始。後半は戦略爆撃機、電子偵察機も動員し、西太平洋で敵味方に分かれた実戦形式の戦闘で、日本の防衛が手薄な島嶼を念頭に上陸作戦をシュミレーションしたらしい。 演習からの帰途、一部の艦船は沖縄県与論島の接続水域を長時間航行し、現地は一時緊張に包まれた。
–以上−