ボーイング、B737型機で2017年に月産47機へ。受注から引き渡しまで待ち時間短縮


2013-10-31       マーク・デブリン(米フロリダ州マイアミ)

ボーイングは10月31日、航空会社が欲しい時期に機体を受領出来る体制へ舵を切った。人気機種、B737型機について、2017年に月産47機へ増産すると発表した。2010年に比べ5割増。後継機のB737MAXシリーズ売り込みで、ライバルのエアバスA320neoに供給能力の対等条件を確保する戦略だ。

ボーイングによると、B737型機の生産拠点、レントン工場では現在、月産37機体制で需要をさばいている。フル生産だが、2014年上半期から能力を月産42機に引き上げる。今回、増産体制を更に引き上げ2017年第3四半期段階で同47機、年産560機が正式に決まった。2010年に比べ、5割増の供給体制。受注残をスムーズにさばくと同時に、後継機B737MAXシリーズの受注で、生産余力確保が喫緊の課題となっていた。ライバル機、A320neoに対抗するには引き渡し時期で遅れをとる訳にいかない。航空各社は発注と引き渡し迄の時間短縮を求めているのだ。こうしたことからボーイングは『ユーザーを待たせない戦略』に舵を切った訳である。

旅客機のベスト・セラー機、B737型機は266社から11,200機を受注。受注残は3,400機に上る。新型省エネエンジン搭載が売りのB737MAXシリーズの受注は1,600機でこの先、急増しそう。増産体制で需要に適確に応じ、ライバルのエアバスへ顧客が流れるのを阻止する必要に迫られている。

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