北大西洋を睨むバレンツ海コラ半島付近で露空軍大規模な軍事演習


2014年6月21日(JST.14.10)                            John Bosnitch

北大西洋を睨むバレンツ海コラ半島付近で、露空軍がこのほど大規模な軍事演習を実施、NATO軍も背景に関心を寄せている。同演習は露国防省がこのほど公表、現地に近い有力ローカル紙が6月21日迄に報じた。

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[(MOD RF)MIG31″フォックスハウンド”長距離迎撃機]

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[(MOD RF)スホーイSu34″フルバック”戦闘爆撃機]

それによると、今回の演習に参加したのは露西北部の軍事拠点、ムルマンスク周辺の基地からスホーイSu34『フルバック』、MIG31『フォックスハウンド』長距離要撃戦闘機、MIG31-BM先進型、スホーイSu27『フランカー』戦闘機、MIG29SMT『フルクラム』戦闘機の25機以上が集結。演習地域はバレンツ海上空とムルマンスク州のティモル射爆場。NATO軍との最前線で対峙する西部軍管区が指揮した。

演習では高度、10,000㍍付近で空対空ミサイル実射を行ったらしい。特に、スホーイSu34『フルバック』は露空軍の主力攻撃戦闘機で92機装備するという。第4世代+の性能を誇る。老朽化で事故も目立つスホーイSu24『フェンサー』対地攻撃機の後釜だ。

MIG31-BMはアビオニクスの最新型への切り替え、マルチモード・レーダー装備、高性能コンピューター導入、データリンクのデジタル化など、これまでのMIG31『フォックスハウンド』とは完全に様変わりした性能を持つ。2020ねんまでに60機の購入が報じられている。

クリミア半島併合後、ウクライナ情勢の不安定化でNATO vs露軍の対決ムードは次第に険しい場面が多い。

今回の空軍演習は、北大西洋への軍事力牽制と北極圏の資源争奪戦への戦力誇示、両面が想定される。