投稿者: 松尾 芳郎

ボーイング、B787-9型機の2号機初飛行成功。ドリームライナーの派生型で胴体延伸

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ボーイングはB787-9型機の2号機で11月7日、初飛行に成功したと発表した。同機はドリームライナーの派生型で胴体を延伸、客室の座席が約40席増える。2号機は最終組み立てラインのバレット工場に隣接するペイン・フィールドを離陸、4時間20分のテスト飛行を終え、同日午後零時半頃、ボーイング・フィールドに着陸した。

マッハ6級、極超音速無人スパイ機『SR-72』計画明るみに

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米国が無敵の無人偵察機開発に着手したことが判った。国防総省のハイテク研究開発を統括する『DARPA(国防高等研究開発局)』とU-2型機以来、スパイ機開発で定評のあるロッキード・マーチンが協力する。マッハ6級の同機は『SR-72』と命名。マッハ3級の『SR-71(ブラックバード)』の姉妹機のイメージが込められる。2018年、基本技術を盛り込むミサイル飛翔体を実用化、2020年を目処に基礎技術を整える。

『パイロットの放射線被ばく問題、浮上。NASA(米航空宇宙局)回避策提案』

民間航空機のパイロットの放射線被曝問題へNASA(米航空宇宙局)が重大な関心を寄せている事が判った。『NASAサイエンス・ニュース』がこのほど掲載した“宇宙天気と航空への影響』(the effects of space weather on aviation)で明らかになった。影響緩和策策として宇宙空間での『放射線現況図(NAIRAS)』の早期実用化と活用が浮上している。

「JAL A350発注」に対する米国の厳しい意見

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エビエーションウイーク(Oct. 14/21, 2013 Page 32~34)を読んだ限りでは、これ迄ボーイング独占が続いていた日本の市場が、JALのエアバスA350選定で崩れた、と悔しさを滲ませた意見として受け止められた。しかし、同誌の次号Oct. 28, 2013 Page 10の投書欄”Feedback”には、極めて厳しい読者のコメントが掲載されている。

これは、同誌が自身の考え方を直接ではなく、投書した読者の意見を借りて述べたものと受け取って良い。日本のマスコミでも婉曲に自己主張するために時々この手法を使う。

これは或る意味で、米国の日本に対する警告と受け取れる内容で、日本が真の意味での独立を目指すのであれば、特に国防の面で相応の負担をすべし、との主張と読み取れる。

NSA(米国家安全保障局)、日本を情報収集の標的

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同盟国首脳への盗聴疑惑で批判を浴びる『NSA(米国家安全保障局)』が日本も標的にしていた事が明らかになった。ニューヨーク・タイムズ(11月2日付き電子版)報道を引用し、NHKなど日本の有力メディアが11月5日、一斉に砲口を開いた。小野寺防衛相はこの問題で同日の記者会見で、『同盟国間を含めて様々な友好国との信頼を傷つける行為は好ましくない』と応えるに留まった。日米同盟強化の安倍政権の路線が、この問題の紛糾で妨げになってはならないとの政治的配慮からだろう。

国土交通省航空局、日航の羽田発着枠配分見直し要請を却下。経営破綻後の再生で競争相手と大きな"体力差"発生と改めて指摘

羽田空港での国際線増便枠の割り振りで、日航が不平等配分を受けたと国土交通省航空局に配分やり直し要求が11月5日、却下された。同局は決定で多額の公的資金投入で、競合相手と『大きな体力差が発生。競争環境に不適切な歪みが生じた』と日航の行政への反発に自重を促した。日航が同時に求めた、羽田発着枠配分での関連行政資料開示も認めない方向で、後日正式に伝える。

インド航空のB787型機、飛行中操縦室前面ガラスに亀裂発生

インド航空のB787型機が11月3日、飛行中、操縦室前面の風防ガラスで亀裂が発生した。同機はそのまま飛行を続け豪州メルボルン空港に着陸した。緊急着陸の要請は無く、乗客乗員、約90人は全員無事。最終目的地のシドニーへの飛行は取りやめた。インド航空のB787型機では飛行中機体の外板の一部脱落(10月12日)、主翼スポイラーの不具合(10月28日)ーの連続トラブルが発生している。

水俣条約をきっかけに公害について考えよう

水銀による健康被害の防止を目指す「水銀に関する水俣条約」が10月10日、熊本市で開かれた国連環境計画(UNEP)の外交会議で採択された。条約は批准国が50カ国になった時点から90日後に発効する。「水俣条約」という名称は日本政府の提案で、前文には「水俣病を教訓に同様の被害を繰り返さない」とのメッセージが盛り込まれている。
 水銀を含む電池や照明器具などに対する規制で日本での水銀の使用量は減った。しかし中国は石炭による火力発電で大気中に水銀を出す世界最大の水銀排出国として知られ、世界有数の金の産出国のインドネシアでは、金鉱石の精錬に使った水銀が垂れ流されている。世界ではまだまだ水銀汚染がなくなっていない。

ボーイング、B777-X次世代型機は引き続きエバレット工場で最終組み立て

ボーイングのドル箱機体、B777型機の次世代シリーズ『-X』がシアトル郊外のエバレット工場で製造される見通しとなった。技能工や、エンジニアが参加するIAM(全米機械労組)との交渉が大詰めで妥結へ向け大きく前進したという。シアトル・タイムズ紙がボーイング・ウォッチャー、ドミニック・ゲーツ記者署名記事で伝えた。カリフォルニア、サウスキャロライナ両州など同型機の製造ライン誘致に対抗してワシントン州が優遇税制措置の”切り札”で引き止めに成功したとも言われる。-Xで導入する複合材を全面採用する新型主翼の工場は輸送の利便性、コスト節約でエバレット工場隣接地に建設される方向で最終調整に入った。