カテゴリー: 航空と宇宙

“アンドリル”、低価格巡航ミサイル[バラクーダ]を発表

シリコンバレーのスタートアップ国防企業「アンドリル・インダストリー」は、去る9月11日、関係記者に自律巡航ミサイル「バラクーダ」シリーズを公表した。同社によると、このミサイルは容易に改良ができ、低価格で大量生産が可能なので同盟国軍の継戦能力を著しく強化できる。
(The Silicon Valley start-up a defense tech firm “Anduril Industries” unveiled a new line of autonomous cruise missiles “Barracuda”, on September 11. Anduril says they will be able to be easily upgraded and produced in large numbers to increase the Allied military’s stockpile.)

ウクライナ空軍、ドローン迎撃用新防空システムの試射を公開

ウクライナ空軍は2024年9月25日、ドイツ・ラインメタルが開発した最新の防空システム「スカイネクス」の試験運用している様子を初めて公開した。「スカイネクス」防空システムは、ドイツがウクライナに供与した最新の短射程防空システムで、最大4基の35 mm口径機関砲無人砲塔、火器管制室(fire control unit)、目標探知レーダー、で構成されている。
(Ukraine Air Force has released first time of a cutting edge Rheinmetall developed Skynex air defense system firing during training exercises. The Skynex Anti-Aircraft Artillery System, supplied to Ukraine by Germany, as the latest short range air defense system. The system equipped with maximum fore 35 mm unmanned gun units, a control node and a radar system that detects targets.)

令和6年9月、我国周辺での中露両軍の活動と我国/同盟諸国の対応

令和6年9月我国および周辺で、中露両軍は領空・領海の侵犯を含め、その活動を著しく増加した。これに対して我国および同盟諸国は、以下に示す様々な軍事演習で反攻姿勢を明確にした。
(Chinese and Russian military violation inside or around Japanese air space and territorial waters are increasing unprecedented ever in September, 2024. Following are the details of each cases. Responding the militant violations, Japan and allies put various scale military maneuvers.)

『日航・松尾ファイル』の出版(番外編) 組織のゆがみが事故を招く

 本稿は木村良一氏の寄稿です。新聞記者時代から感じていたことだが、組織がゆがむと、事故が起きる。拙著『日航・松尾ファイル』で扱った航空史上最悪の日航ジャンボ機墜落事故もそうだった。

 事故機(国籍・登録番号JA8119)は7年前の1978年6月2日、大阪国際空港で着陸時にしりもち事故を起こし、機体尾部を破損している。日本航空は修理を機体製造元の米ボーイング社に任せた。だが、下側半分を新しく交換する後部圧力隔壁の修理で、メカニック(作業員)がミスを犯した。その結果、隔壁の強度が7割に落ち、飛行を繰り返すうちに金属疲労から亀裂が生じ、隔壁は飛行中に与圧空気によって風船が破裂するように破断した。

ブーム超音速試験機 XB-1 、4回目の試験飛行に成功―超音速を目指し次第に速度を上げるー

ブームの超音速実証試験機[XB-1]は今年3月22日に初飛行してから、性能と操縦性を確認しながら10回ほど試験飛行をし,それからマッハ1超音速飛行をする予定である。
(XB-1, Boom’s demonstrator aircraft, continues to progress toward Mach 1 supersonic, since made first flight on March 22, 2024. XB-1 is advancing the flight test program to confirm its performance and handling qualities, with approximately 10 subsonic flight before reaching supersonic speeds.)

シコルスキー、新型大統領専用ヘリコプター23機の納入を完了

新型大統領専用ヘリコプターは[VH-92A]、シコルスキー社が海兵隊から23機受注していたが、2024年8月19日に、23号機を完成、海兵隊に納入を完了した。1957年以来、大統領専用ヘリコプターは全てシコルスキー社が製造する機体で、運用は67年・海兵隊が担当している。(The U.S. Marine Corp. formally accepted the 23rd and final next generation VH-92A presidential helicopter build by Sikorsky, a Lockheed Martine Company, in recent ceremonies at Owego Facility, making a big milestone for the company, they have flown every U.S. President since1957, by Marine. )

令和6年8月、我国周辺での中露両軍および北朝鮮の活動と我国/同盟諸国の対応

令和6年8月、我国周辺における中露両軍および北朝鮮の活動と、我国および同盟諸国の動きに関し各方面から多くの発表があった。今月の注目すべきニュースは次の通り。
(Military threats by Chinese, Russian Forces are tensed up more in August 2024. Japan and Allies conducted multiple large scale exercises for retaliation. Following are main issues. )

『日航・松尾ファイル』の出版(下) そこに中曽根政権の思惑があった

本稿は木村良一氏の寄稿です。 拙著のサブタイトル「日本航空はジャンボ機墜落事故の加害者なのか」に違和感を持った方も多いと思う。この私も墜落事故を起こしたのは日航で、日航は加害者だと考えていた。しかし、御巣鷹山のあの墜落事故の詳細を知る、元日航取締役(技術・整備担当)の松尾芳郎氏(93)からファイルを託され取材を進めていくと、その考えが間違っていることに気付かされた。誤解を恐れずに言えば、日航は加害者ではなく、被害者なのである。

ファンボロー、RIAT、オシュコシュ、3航空ショーの話題

2024年7月は、英国でファンボロー航空ショーと王立国際軍事航空ショー[RIAT]、および米国でEAAエア・ベンチャー・オシュコシュ・ショーが開催された。それぞれのショーで話題となった事例を紹介する。米航空宇宙誌「エビエーション・ウイーク」が2024年7月29日-8月11日号で「エア・ショー・ウイーク(Air Show Week)」として特集した記事をベースにして解説を試みた。

三菱電機、レイセオンと共同で[SPY-6]レーダーを米海軍に供給

三菱電機は米国のレイセオン(RTX )と、米海軍向けSPY-6(V)レーダー部品を供給する契約を締結した。これで三菱電機は米海軍向け装備品のサプライチェーンに参入することになる。三菱電機はこれまでも多くの分野でレイセオンと協力関係にあったが、今回の契約でさらに発展することになる。
(Mitsubishi Electric has engaged with Raytheon, an RTX business unit, to supply components for the SPY-6(V) radar for U.S. Navy vessels. The contract between two will enable Mitsubishi to begin preparations for making SPY-6(V) components to supply the U.S. Navy. Mitsubishi will participate in the U.S. Navy’s equipment supply chain business in the future.)