米国、打上げロケットのロシア依存から自国製へ切り替えを急ぐ (その1)

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1950年代、アメリカは自動車、冷蔵庫、テレビなどで我々の憧れの的だった。それが次第に消え失せ1990年過ぎには「アメリカの没落(America: What Went Wrong?)」や「アメリカの自画像—崩れゆく技術大国」などの本にあるように衰退が目につくようになる。しかし数年前から、これまで夢物語とされてきた「人類の宇宙居住や有人火星探査」に本気で取組む個人企業が出現している。正に強いアメリカの復活だ。以下はその1例、宇宙開発本格化の話である。

平成27年度の緊急発進では対中国機が急増

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防衛省統合幕僚監部の発表(28-04-22)によれば昨年度(平成27年度)の我が航空自衛隊機による緊急発進回数は前年対比70回少ない873回であった。対象国機は中国機約65%、ロシア機約33%。減少した理由はロシア機が減ったため。

航空自衛隊の方面隊別では、北部航空方面隊/205回、中部航空方面隊/50回、西武航空方面隊/87回、主として中国機の領空侵犯に対処する沖縄の南西航空混成団/531回が目立っている。

三菱MRJ、量産体制は予定通り進行中

南アルプスを背景

三菱航空機によると、顧客への引渡し1号機の組立ては、今年(2016)後半から開始される、そのための細部部品の生産は1年以上前から始まっている。昨年末に改定された量産初号機の納入時期は、2017年第2四半期から1年程度延期し、2018年第2四半期に変更された。これに向けて全体の生産スケジュールが再調整された。

「アマゾンの創立者Jeff Bezos」が設立した宇宙企業「ブルー・オリジン」とは

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世界的なネット販売大手「アマゾン(Amazon)」の創立者で、巨万の富を築いた「ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)」氏は、550億円を投じて2000年7月に航空宇宙製造企業「ブルー・オリジン(Blue Origin)」社を設立、活動を始めた。我国ではあまり知られていないが、その一端を紹介しよう。