本稿は、鳥居徹夫氏の寄稿です。「明治日本の産業革命遺産」情報センター(東京都新宿区)が公開された。ユネスコの世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」は、岩手や静岡、長崎や鹿児島など8県11市の23施設にわたる。静岡の韮山反射炉や長崎の軍艦島、福岡の八幡製鉄所など、幕末から明治にかけ近代化を成し遂げた日本の産業資産の歴史的価値が認められた。その対象期間は、ペリー来航の1853年から産業国家として日本がデビューした1910年まで。今回、公開された「産業遺産情報センター」には、対象期間の明治時代と全く異質な昭和19~20(1944~45)年の戦時の軍艦島(長崎市の端島)の展示コーナーがある。それは日本の外務省が、ユネスコ登録が決まる際に、先の大戦の終盤に勤労動員(国民徴用令)や、軍艦島に朝鮮半島出身者がいたことを明示すると約束したためとされる。言うまでもなく、それは世界遺産が対象とする期間ではない。終戦間際の軍艦島は、昭和であって明治ではない。言うまでもなく世界に誇る「明治日本の産業革命遺産」は、人類共通の価値を持つ。韓国のウソのプロパガンダを打ち砕き、正しい歴史と真実を世界に拡散することこそ、今を生きる日本人の任務であり役割である。