中国の核巡航ミサイルに日米警戒感強める


ー中国領空内から在日、在韓米軍基地を標的ー

2014年1月22日   マーク・デブリン(米フロリダ州マイアミ)

中国が実戦配備中の核搭載巡航ミサイルの存在に日米が警戒感を強めている。最大射程2,000㌔に達し、中国領空内から戦略爆撃機で発射、”超低空飛行”で日米の堅固な探知網をくぐり抜ける性能が取りざたされる。同ミサイルは日本、韓国、ロシア、ベトナム、マレーシア、フィリピンを標的下に置くと言われ、西太平洋での集団安全保障体制構築の契機になる。

中国が実戦配備済みの核搭載巡航ミサイルは『CJ-10(長剣)』。設計開発ではウクライナが協力したとの情報がある。原型は旧ソ連製に間違いないと見られる。巡航ミサイルをいち早く実用化した米軍の『トマホーク』がアフガニスタン、パキスタンで墜落事故で失われた際、精密誘導システム、推進用ジェットエンジンの極秘ノウハウが中国側に流れたらしい。

昨年暮、中国のメディアは相次いで戦略爆撃機、H-6Kに搭載した『CJ-10』と攻撃可能範囲を示唆する西太平洋の地図を掲載。『CJ-10』ミサイルが実戦配備中で有事の際、何時何時でも牙を剥ける状況を誇示した。中国のメディアは中国空軍の第8、10航空師団所属のH-6K爆撃機に相当数、装備されていると見積もられている。

東京の国際軍事情報筋によると『CJ-10』は射程、1,500~2,000㌔。最高速度はマッハ2.5。弾頭部には高性能爆薬か核弾頭1基を装着する。誘導装置は慣性航法装置とコンパスの組み合わせ。中国領空内から日本列島全域、朝鮮半島を狙い、超音速のスピードと超低空飛行能力で襲いかかる為、日米は対応策に腐心しているという。

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[CJ-10(長剣)の発射風景を伝える中国メディア]