アジア太平洋市場で向こう20年間の旅客機需要、12,820機(I・9兆ドル)


2014年2月9日   マーク・デブリン(米フロリダ州マイアミ)

アジア太平洋市場で向こう20年間に12,820機(1・9兆ドル)の旅客機需要が見込まれるとボーイング社の分析で判った。民間航空機部門のマーケティング担当のランディ・ティンセス上級部長がシンガポール国際航空ショー開幕前の記者会見で2月9日、明らかにした。

ティンセス上級部長によると、向こう20年間でアジア太平洋市場の必要な旅客機総数は、現在の、ほぼ3倍に膨らむという。予測通りだと2012年の5,090機から2032年時点では14,750機に増加すると分析している。同期間の世界の航空機マーケット需要の36%がアジア太平洋市場に集中する事になる。

差し引きアジア太平洋航空市場は12,820機、推定機体価格換算で1・9兆ドルの新造機需要が見込まれる。こうした旺盛な旅客機需要は、同地域が世界経済の強力な成長の牽引役で、同時に航空旅客需要を生み出す原動力となるのに他ならない。

12,820機の新造機需要のうち69%は単通路の機体と見なす。同地域でもこれまで以上にLCC(格安航空)の参入が加速、中産階級の膨大な潜在旅客をさばくうえで経済性の優れたB737MAX,B737NG型機が市場でもてはやされる。しかし長距離路線が中心の国際線ではB747-8、B777-X、B787-10に代表される2通路広胴型機が新造機需要の28%を握るという。

Randy Tinseth

[(Boeing)ランディ・ティンセス、マーケティング担当ボーイング上級部長)