日飛・整備格納庫の雪害崩落事故で、損傷した自衛隊機の損害賠償請求先は川重に


2014年2月27日      小河正義

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[(日本飛行機HP)雪害事故前、通常の整備格納庫内での自衛隊機修理の様子]

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[(日本飛行機HP)雪害事故前、通常の整備格納庫内で修理作業中の米軍機]

首都圏を襲った雪害で神奈川県大和市の厚木基地に隣接する日本飛行機の大型整備格納庫の屋根が崩落した事故で、防衛省は当時、修理中損傷を受けた機体の賠償請求先は川崎重工になる見通しだ。小野寺五典防衛相が2月25日の定例記者会見で明らかにした。

日本飛行機の航空整備本部整備格納庫で2月15日早朝、突然屋根の中央部が崩落した事故について、内部が危険な状態だが、修理作業中の海上自衛隊機に損傷が出た事実を、初めて公式に認めた。機体の中には特殊任務に改装した機数が少ない機体があると言われ、同相は『やりくりについて穴があかない様対応せよ』と海上幕僚長に指示済みだという。

屋根が崩落した当時格納庫内ではP3C『オライオン』3機、EP-3、OP-3C、UP-3D各1機の海上自衛隊所属の6機がいた。米軍機も4機(機種不明)が修理中だった。

修理契約は川崎重工が契約先で、実際の作業は100%子会社の日本飛行機が引き受ける仕組み。

小野寺防衛相は損害賠償請求のの相手先は『契約をしている川崎重工』と言及した。ただ整備格納庫を建設した建設会社が積雪時の構造強度計算をどの程度見込んでいたかなど紆余曲折も予想される。