露艦隊、露中海軍演習終了でウラジオ方面へ帰還


 2014年5月30日(JST.17:00)    小河正義

2014-05-31  改訂

露中合同海軍演習に参加していた露艦隊、6隻の艦艇が対馬海峡を北上、ウラジオストックの太平洋艦隊に帰還中であることが判った。防衛省統合幕僚監部が5月30日迄に確認、発表した。

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図:(防衛省)ロシア艦隊のウラジオストックへの帰還を見届けた護衛艦”あさゆき”。12隻建造された”はつゆき”級、満載排水量4,900㌧の一つ、現在就役中は9隻。

露艦隊の動きを監視していたのは、海上自衛隊佐世保基地の第13護衛隊所属、護衛艦『あさゆき』(2,950㌧)。それによると、5月29日午前5時頃、下対馬の南西約110㌔の東シナ海北部で、スラバ級ミサイル巡洋艦、ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦、ウダロイⅠ級ミサイル駆逐艦など6隻の露艦隊。その後、対馬海峡を通過したことを監視の上、確認した。

同艦隊は、露中海軍合同演習『NAVAL INTERACTION 2014』に加わるため対馬海峡を先に通過した艦隊と同一だった。

同幕僚監部は露艦隊は5月20日、上海沖合の東シナ海上で去る5月20日から実施した中国艦隊との合同軍事演習が終了したと見ている。

以下に不鮮明な写真だが、対馬海峡を通過した露艦隊の主要艦と簡単な説明を付す。

スラバ級巡洋艦

 

図:(防衛省)1982年就役で同型艦4隻の内の1隻。満載排水量11,300㌧、強力な防空力と打撃力を備える。射程700kmの超音速対艦ミサイルP-1000ヴルカーン16基、S-300Fフォールト対空ミサイル8連装VLSを8基を装備。

ソブレメンヌイ駆逐艦

図:(防衛省)満載排水量7,900㌧、同型艦17隻が建造されたが現役は9隻、他に中国海軍に4隻がある。対空ミサイルは3S90 SAMが2基、両舷にKT190対艦ミサイル4連装を計2基装備する。

ウダロイ級駆逐艦

図:(防衛省)西側潜水艦部隊に対抗するため、1980~1991年に掛けて12隻が作られた満載排水量8,500㌧の大型対潜艦。大型のMGK-335ソナーを艦首に備え、対潜水艦ロケット12連装を2基、533mm4連装魚雷発射管を2基装備する。

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