NATO合同演習中のバルト海に露海軍、ステルス性を持つコルベット艦初出動


2014年6月26日(JST.09:10)                             John Bosnitch

NATO軍がバルト沿岸の加盟国へ、対露軍事プレゼンスを示す海軍合同演習中、露海軍の最新ステルス戦闘艦が出現した。英海軍の駆逐艦『モントローゼ(Montroce)』が,不審艦と見て、接近の結果、判明した。ほぼ同時に露海軍の偵察機イリューシンIL-20『クート』が上空に飛来、一時、一帯は緊張に包まれた。英国防省が6月25日、初めて明らかにした。

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[(MOD  RF)バルト海のNATO海軍合同演習海域に接近した露ステルス艦”コルベット艦]

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[(ROYAL NAVY)英露艦が接近した上空に現れた露海軍電子偵察機イリューシンIL-20″クート”]

英国防省、海軍の発表だと露ステルス艦との遭遇が発生したのは、6月19日。NATOが

海軍合同演習『BALTOP14』を実施中の最中。デンマーク沖で、英海軍の駆逐艦『モンテローゼ』が、捜索レーダー画面で国籍不明の不審艦を発見。近づいたところ、露海軍のステルス艦、コルベット『ステレグーシチー』と判明した。

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[(ROYAL NAVY)英海軍の駆逐艦”モンテローゼ]

ほぼ同時刻頃、両艦の上空に露海軍電子偵察機、イリューシンIL-20″クート”が接近、上空で2回旋回後、飛び去ったという。英艦がコルベット艦に近距離で接近したのはこれが最初。一時、付近の海域は緊張に包まれたが、その後は平穏に戻ったという。

露空軍は今回の英露両艦の接近直前にも、スホーイSu27『フランカー』要撃戦闘機4機を含む多数の編隊を出動。ラトビアに派遣中の英空軍、『タイフーン』超音速戦闘機がスクランブルを繰り返した。

NATOはクリミヤ半島併合後、対露警戒感が募るバルト沿岸の加盟国に、軍事プレゼンスを通じ、集団安全保障体勢の強固な決意を示威している。