英・『ファーンボロー国際航空ショー』参加予定の幹部を含む大半に入国許可が下りず。露側、英外務省に公式抗議(No2)


2014年7月13日(JST.08:10)                         John Bosnitch

英・『ファーンボロー国際航空ショー』に参加予定の露政府、企業幹部を含む代表団の大半が入国拒否された。ウクライナ問題が理由だと、英当局が露側に伝えたという。開催期間(7月14~20日)に予定した外国関係者との交渉予定がキャンセルに追い込まれた。露国営メディア『RT』が、イタル・タス通信の報道として7月13日迄に報じた。

在ロンドンの露大使館は、こうした英側の対応に遺憾の意を表明、厳重抗議をした。英外交当局トップが絡む決定ではなく、事務方の判断としながらも、露側は文書で理由説明を求めた。

英側が入国査証を認めなかったのは『ROSKOSMOS』(露宇宙庁)、『ROSAVIATASIA』(露航空民間航空局)、『ROSTECH』(ハイテク企業)、『IRUKUT』(民間航空機製造企業)、『SUKHOI』(有力軍用機設計企業』、『ROSOBORONEXPORT』(露国営武器輸出入公団)-の代表メンバーの大半。儀典関係者5人には、招待状が発出されたという。同ショーの取材を予定していた露側のジャーナリストも、自宅待機を求められ、英入国を断念せざるを得なくなったらしい。

露側は、ショーに展示予定の攻撃ヘリコプター、ミルMil28の現地入りを取りやめた。開催初日に組んでいた、第3国との交渉も宙に浮いたという。

露側への英外交当局の厳しい姿勢は、今回だけでなく『INFO SECURITY EUROPE 2014』(5月開催)でも行使された。イタリア当局もボローニャでの第26回『SANA 2014』で同様の措置を講じたという。

『ファーンボロー国際航空ショー』関連の事例としては2012年に似たケースがある。

ロシアは、石油、天然ガスの資源と兵器産業の復活を外貨稼ぎと経済活性化の””2大車輪にしている。英側の対応はウクライナ問題で、英側の対露姿勢が甘くない事を改めて示した。

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[(FOREIGN & COMMONWEALTH OFFICE,UK GOV.)対露強硬路線で知られるウィリアム・へイグ英外相]