2014-10-31 松尾芳郎
防衛省統合幕僚監部の10月27日発表によれば、10月25日(土)午後1時、海自第4航空群厚木基地所属の 「P-3C」哨戒機が、対馬の北東220kmの海域を南西に航行するロシア海軍太平洋艦隊旗艦スラバ級ミサイル巡洋艦「バリヤーク」を含めウダロイI級ミサイル駆逐艦1隻、ボリスチリキン球補給艦1隻およびバクラザン級救難曳船1隻からなる艦隊を発見した。その後艦隊は対馬海峡を南下、東シナ海に入った。
図:(海上自衛隊)去る9月下旬の極東地区大演習の報道でも紹介したが、写真の艦番号(011)は1989年就役「バリヤーク」でロシア海軍太平洋艦隊の旗艦。2008年にオーバーホールを完了ウラジオストック基地に配備されている。基準排水量9,300㌧、満載排水量11,300㌧、強力な防空力と打撃力で空母機動部隊攻撃を主任務とする。スラバ級は3隻が現役で各艦隊の旗艦を務めている。両舷に見える4個の筒は、射程距離700km、速度マッハ2の「P-1000ブルカーン」対艦ミサイル発射筒、各筒に2基ずつ、合計16基を搭載している。
図:(海上自衛隊)ウダロイ(Udaloy)I級ミサイル駆逐艦は満載排水量8,500㌧の大型対潜艦。強力なソナー、長射程の対潜ミサイル、対潜ヘリコプター2機、それにSA-N-9型個艦防空ミサイル、を装備する。1980年から1991年にかけて12隻が就航し、現在8隻が現役である。
図:(海上自衛隊)ボリスチリキン級補給艦
図:(海上自衛隊)バクラザン級救難曳船
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