ロシア海軍艦艇、続けて対馬海峡を通過、東シナ海へ


2014-10-31 松尾芳郎

 

防衛省統合幕僚監部の10月30日発表によれば、10月29日(水)午後2時半ごろ、海自第4航空群厚木基地所属の「P-3C」哨戒機が、対馬北東約220kmの海域を南西に向かう新らたなロシア艦隊を発見した。艦隊は、ウダロイI級ミサイル駆逐艦1隻、アルタイ改級補給艦1隻、ソルム級航洋曳船1隻およびアカデミック・クリホフ級海洋観測船1隻の4隻で、27日の艦隊と同様、南下を続け東シナ海に入った。

去る9月下旬の「ヴォストーク2014極東大演習」が終了したばかりなのに、再びウラジオストクを根拠地とする太平洋艦隊の動きが活発になっている。同じ時期に北極海に面したロシア西北部でも空軍、海軍の活動が頻繁になり、スエーデンなどでは警戒感を強めている。この一連のロシア軍の動きは何を意味するのだろうか。

ウダロイ572

図:(海上自衛隊)ウダロイ(Udaloy)I級ミサイル駆逐艦は満載排水量8,500㌧の大型対潜艦。強力なソナー、長射程の対潜ミサイル、対潜ヘリコプター2機、それにSA-N-9型個艦防空ミサイルを装備する。1980年から1991年にかけて12隻が就航し、現在8隻が現役である。太平洋艦隊にはこの内4隻が配備されている。

アルタイ補給艦

図:(海上自衛隊)アルタイ改級補給艦

ソルム曳船

図:(海上自衛隊)ソルム級航洋曳船

アカデミック観測艦

図:(海上自衛隊)写真から観てかなりの大型艦であることが判る。

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