令和6年2月、我国周辺での中露両軍および北朝鮮の活動と我国/同盟諸国の対応


令和6年2月、我国周辺での中露両軍および北朝鮮の活動と我国/同盟諸国の対応

2024(令和6年)-3-10 松尾芳郎

令和6年2月、我国周辺における中露両軍および北朝鮮の活動と、我国および同盟諸国の動きに関し各方面から多くの発表があった。今月の注目すべきニュースは次の通り。

(Military threats from Chinese, Russian Forces and North Korean are tensed up in February 2024. Japan and Allies conducted multiple large scale exercises for retaliation. Following were main issues.)

以下にこれらニュースのうち、重要なものについて記述する。

  1. 2月1日〜5日の間、中国海軍情報収集艦2隻とルーヤンII級ミサイル駆逐艦1隻およびジャンカイII級フリゲート1隻は、宮古島―沖縄本島間の宮古海峡を往復

中国海軍ドンデイアオ級情報収集艦(795)は、1月13日に東シナ海から宮古海峡を通過太平洋に進出、同19日に鹿児島県奄美大島と横当島の間を通過、東シナ海に戻り、2月3日に再び宮古海峡を通り太平洋に航行した。

別の情報収集艦(791)が1月31日東シナ海から宮古海峡を通過、太平洋に航行したのち反転して2月4日早朝に宮古海峡を北西に進み東シナ海に戻った。

ドンデイアオ級情報収集艦(795)

図1:(統合幕僚監部)ドンデイアオ級(東調級/815型)情報収集艦は、満載排水量6,000ton、全長130 m、速力20 kts、艦尾にヘリ発着甲板、中央に弾道ミサイル追跡レーダー、艦橋上部に対巡航ミサイル短距離追跡レーダーおよび電子情報傍受アンテナ、などを装備する。

図2:(統合幕僚監部)ドンデイアオ級(東調級/815型)情報収集艦(791)。

図3:(統合幕僚監部)ドンデイアオ級(東調級/815型)情報収集艦(791)及び(795)の航跡。

中国海軍ルーヤンII級ミサイル駆逐艦(150)とジャンカイII級フリゲート(548)は、2月1日東シナ海から沖縄本島と宮古島間の宮古海峡を通り太平洋に出たが2月5日には往路と同じ経路で東シナ海に戻った。

図4:(統合幕僚監部)「ルーヤンII級」は「旅洋II/052C型」駆逐艦で「蘭州級」とも呼ばれる。「旅洋III/052C型」の前級で6隻が作られた。満載排水量7,000 tonVLS6セル回転式を8基、合計48発のミサイルを搭載する。艦番号「150」は「長春」、2013年就役、東海艦隊に所属。

図5:(統合幕僚監部)ジャンカイII/江凱II」型は「054A」フリゲート、満載排水量4,000 ton、全長134 m、速力27 kt、HQ-16対空ミサイルを32セルVLSに収納。対艦ミサイルYJ-83型を艦中央の4連装発射機2基に搭載。外洋艦隊防空用で防空能力を強化している。同型艦は40隻が就役済み。

2。2月5日〜23日の間、グアム島周辺および北マリアナ諸島周辺で、航空自衛隊は米空軍、オーストラリア空軍、フランス空軍、韓国空軍と共同訓練「コープ・ノース(Cope north) 24」を実施

航空自衛隊は海上自衛隊と共に、2月5日〜23日の間、グアム島及び北マリアナ諸島の周辺海空域で、米空軍、オーストラリア空軍と共に行う共同訓練「ノース・コープ24 (North Cope 24)」に参加した。訓練にはフランス空軍、韓国空軍も参加した。

空自からの参加部隊および参加機種は次の通り;―

築城基地第8航空団:F-2A戦闘機6機

那覇基地第9航空団:F-15J/DJ戦闘機 6機

百里基地等航空戦術教導団

入間基地等航空救難団:U-125A 救難機1機、UH-60J救難ヘリコプター1機

浜松基地警戒航空団:E-767早期警戒管制機1機

小牧基地第1輸送航空隊:C-130H輸送機1機

その他

共同訓練「コープ・ノース24」は、米太平洋空軍(PACAF) が主催する年間最大の行事である。初日2月5日には参加5カ国空軍機合計35機がグアム島アンダーセン空軍基地に勢揃いした。

米空軍から13機、海兵隊から8機、航空自衛隊から10機、フランス空軍から2機、オーストラリア空軍及び韓国空軍から各1機、さらに輸送機、早期警戒管制機(AWACS)などが集結、恒例の「エレファント・ウオーク(Elephant Walk)」(多数機発進準備訓練)を実施した。

米空軍全地球打撃軍麾下の第5爆撃航空団(5th Bomb Wing, Air Force Global Strike Command)所属B-52H爆撃機がノースダコタ州ミノット空軍基地(Minot Air Force Base, North Dakota)からグアムに先週到着している。

2月6日には、B-52H爆撃機を中心に、米空軍F-15戦闘機1機、F-16戦闘機2機、米海軍F/A-18グロウラー電子戦機1機、海兵隊F/A-18ホーネット戦闘機1機、航空自衛隊F-15J戦闘機、F-2戦闘機2機等を伴い北へ190 km離れたサイパン島、テニアン島上空で演習を行った。

「コープ・ノース24」演習には参加5カ国から兵員700名(うち500名は空自から)、米軍から3軍合計で1700名が参加して、各地で戦闘訓練、統合作戦の立案、民間人の避難訓練、さらに空輸作戦を含む作戦指導訓練などを実施した。

「コープ・ノース」訓練は、1978年に青森県三沢基地で始まったのが最初だが、1999年からはアンダーセン空軍基地に移して行われている。

図6:米太平洋空軍(PACAF)の基地、グアム東北東にあるアンダーセン空軍基地(Andersen AFB)。滑走路は6L/24R方向3,200 mと6R/24L方向3,400 mの並行する2本がある。東京からグアムまでの距離は約2,400 km。

図7:(Air & Space Force Magazine)「コープ・ノース24」共同訓練の初日、2月5日グアム島アンダーセン空軍基地滑走路6R/24L上で行われた「エレファント・ウオーク」。ほぼ南北(60度/240度)に伸びる2本の滑走路の間には広大な駐機場があり、さらに両滑走路の外側に広がる駐機ランプを合わせると大量の大型機を収容できる。1972年末にはB-52爆撃機150機が「ラインバッカー作戦(Operation Linebacker)」作戦でここに集結したことがある。

図8:(Imagenavi 14301223)グアム島周辺の北マリアナ諸島の位置。グアム-サイパン間は約190 km。

図9:(U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Gerald R. Willis) 2月6日、ノースダコタ州ミノット空軍基地から飛来したB-52H爆撃機と護衛の日米両軍機編隊はグアム島からサイパン島テニアン島上空で演習を実施した。

3。2月7日、8日、南シナ海で、海自護衛艦1隻は米第7艦隊ミサイル駆逐艦1隻、同沿海域戦闘艦1隻、およびオーストラリア海軍フリゲート1隻と共同訓練を実施

2月7日及び8日、海自護衛艦「さざなみ(DD 113)」は南シナ海で米第7艦隊所属のミサイル駆逐艦「ジョン・フィン(USS Kohn Finn/DDG 113)」及び沿海域戦闘艦「ガブリエル・ギフォース(USS Gabrielle Giffords/LCS 10)」*、オーストラリア海軍フリゲート「ワラマンガ(HMAS Warramunga/FFH 152)」と各種戦術訓練を実施した。訓練目的は“自由で開かれたインド・太平洋”の実現に向けて連携を強化するため。

*沿海域戦闘艦「ガブリエル・ギフォース」については、後述の「5」項を参照。

図10:(Australian Navy/海上自衛隊)2月7日南シナ海での日米豪3カ国共同訓練。手前から「さざなみ」、「ガブリエル・ギフォース」、「ワラマンガ」、「ジョン・フィン」の順。

4。2月9日、ロシアIL-20情報収集機1機が北海道・本州日本海沿いに南下、能登半島沖で反転

2月9日午後、ロシア空軍IL-20情報収集機がロシア沿海州から飛来、北海道から本州の日本海側を南下し、能登半島沖で変針、沿海州に向け立ち去った。

図11:(統合幕僚監部)「IL-20M情報収集(ISR)機」はイリューシン「IL-18」輸送機を電子情報支援機に改造した機体。長さ37.4 m、翼幅35.9 m、エンジンはAI-20Mターボプロップ4,350 hp X 4基、最大離陸重量64 ton、巡航速度675 km/hr、航続距離は約4,000 km

図12:(統合幕僚監部)2月9日午後、ロシアIL-20M情報収集機の飛行航跡。

5。2月9日、南シナ海で、フィリピン海軍と米海軍は共同訓練を実施

米海軍とフィリピン海軍(PN)は2月9日、南シナ海で、フィリピンの海上権益確保のため3回目の海上共同訓練MCA=Maritime Cooperative Activity)を実施した。

米海軍からは、第7駆逐艦隊(DESTRON 7=Destroyer Squadron 7)所属の沿海域戦闘艦「ガブリエル・ギフォース(USS Gabrielle Giffords/LCS 10)」及び第23ヘリコプター海上戦闘中隊(HCS 23)の MH-60Sシーホーク1機が参加、フィリピン海軍からは哨戒艇「グレゴリオ・デル・ピラール(Gregorio Del Pilar / PS-15)」と哨戒ヘリコプターAW 109が参加した。

沿海域戦闘艦「ガブリエル・ギフォース」は、「自由で開かれたインド・太平洋」地域を巡回訪問中で、各地で親善や共同訓練を行っている。

図13:(US Navy Photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Brenton Poyser)南シナ海で2020年6月撮影の「ガブリエル・ギホース/LCS-10」。「インデペンデンス(Independence)級」沿海域戦闘艦15隻中の1隻で2017年就役。満載排水量3,400 ton、全長127 m、エンジンはGE LM 2500ガスタービン2基とドイツMTU 20V 8000デイーゼル・エンジン2基、ウオータージェット推進で速力は44 kts出せる。船体はトリマラン/3胴型、兵装は艦首にBAE製Mk 110 57 mm機関砲、SeaRAM対空ミサイルなどを備える。搭載航空機はMH-60 R/Sヘリ1機とMQ-8B/Cファイヤ・スカウト無人ヘリ2機。

中国の海上保安機関「海警局」が東シナ海、台湾周辺、南シナ海の3海域でフィリピンなど周辺国領海に艦艇を派遣、威圧を加え現状変更を試みている。「海警局」は船舶の高性能化、大型化を進め今や事実上の第2の中国海軍に変身している。

中国の南シナ海進出を例示すると、長さ3,000 m級滑走路を建設した島嶼は、西沙諸島(Paracel)の「ウッデイ島」、南沙諸島(Spratly)の「ファイアリークロス礁」、「スピ礁」、「ミスチーフ礁」の4箇所になる。この他に次図に「赤四角」で示した礁にはレーダ施設、巡航ミサイル発射施設等を設置している。

今年初から中国海警局が圧力を加え、フィリピン軍が抵抗している「アユンギン礁(Second Thomas)」は南沙諸島「ミスチーフ礁」の東に位置する。

図14:(防衛省防衛白書)図中「赤四角」で示す島嶼は中国軍が占領、軍事施設を設置した島嶼。特に「ウッデイー礁」、「ファイアリークロス礁」、スピ礁」、「ミスチーフ礁」には3000 m級滑走路を設置済み。

海警局は巨額の資金を投入、直近の5年間でその能力を倍増してきた。満載排水量1,000 ton以上の艦艇は40隻から昨年令和4年(2022年)には167隻に増強している。これに対して我が海上保安庁は51隻から71隻に増えたに過ぎない。

海警局の新しい大型艦には、中国海軍から移管された056型コルベット艦(排水量1,500 ton級)22隻があり、対艦ミサイルの撤去など改修工事が行われ2023年12月中旬までに完了し、配備に就いている。

図15:(海上保安庁2023年度報告)海上保安庁対中国海警局の保有する艦艇の比較表。

6。2月14日、北朝鮮は元山付近から日本海に向けて巡航ミサイル数発を発射

韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は2月14日午前9時頃、東部の江原道元山付近から、日本海に向けて巡航ミサイルを数発発射した。1月下旬以降の巡航ミサイル発射はこれで5回目となる。巡航ミサイルは低空を飛行するためレーダーでの補足が難しい。北朝鮮が高い頻度で発射試験を繰り返すのは、日本や韓国の重要軍事基地を攻撃すべく核弾頭搭載ミサイルとしての性能向上を図る狙いがある。北朝鮮の巡航ミサイルは、陸上基地や艦艇から発射する「ファサル1(矢1)」、「矢2」及び潜水艦発射型の「プルファサル」がある。

図16:(防衛白書2024年版)戦略巡航ミサイル「矢2」。射程2,000 km、2023年2月及び3月に発射実験を実施。配備済みの「矢1」と共に2023年3月に「戦術核攻撃任務」に関する発射訓練を行った。

7。2月14日、15日、南シナ海で海自護衛艦2隻は米海軍ミサイル駆逐艦1隻と共同訓練を実施

2月15日南シナ海で海自練習艦「しまかぜ(DDG 172)」及び護衛艦「すずなみ(DD 114)」は米海軍ミサイル駆逐艦「ジョン・フィン(USS John Finn/DDG 113)」と共同訓練を行った。「ジョン・フィン」は第7艦隊麾下の第15駆逐艦隊(DESRON 15=Destroyer Squadron 15)に所属する。

「すずなみ(DD 114)」は「たかなみ」級護衛艦満載排水量6,300 tonの5番艦で2006年の就役、大湊基地第3護衛隊群第7護衛隊に所属する。

練習艦「しまかぜ(DDG 172 / TV 352)」は「はたかぜ」級護衛艦の2番艦で満載排水量5,950 ton、1988年就役だが2021年練習艦に種別変更、練習艦隊呉基地に配属中である。

8。2月16日~22日の間、日本国内各地で陸上および航空自衛隊は米軍と日米統合弾道ミサイル防衛 (BMD=Ballistic Missile Defense)訓練「レジリエント・シールド(Resilient Shield )2024」を実施

自衛隊は令和5年度(2023年度)日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練「レジリエント・シールド2024 (Resilient Shield 2024)」を、2月16日〜22日の1週間にわたり横須賀基地米第7艦隊司令部を含む日本全土に散在する各基地で実施した。

これは日本に対する弾道ミサイル攻撃脅威に対処するため日米両軍の弾道ミサイル防衛(BMD)の戦術、技量、手法の更なる向上を図るために実施したもの。訓練はコンピューターを中心としたシミュレーション手法で、両軍のミサイル防衛能力を統合化して行われた。

実施場所は;―

陸上自衛隊;松戸駐屯地、下志津駐屯地、青野原駐屯地、飯塚駐屯地、武松駐屯地、都駐屯地、那覇駐屯地、八重瀬駐屯地

海上自衛隊;横須賀地区、佐世保地区

航空自衛隊;千歳基地、三沢基地、横田基地、入間基地、百里基地、小松基地、春日基地、築城基地、新田原基地、那覇基地、

統裁官は;―

自衛隊統合幕僚長宮田圭秀陸将

米第7艦隊副司令官フレッド・W・ケイチャー(Fred W Kacher)海軍中将

訓練項目は;―

シミュレーションによる弾道ミサイル対処および防空戦闘に関わる統合適用及び日米共同対処

参加部隊等は;―

自衛隊統合幕僚監部、陸上総隊、東部方面隊、中部方面隊、西部方面隊、陸自高射学校、自衛艦隊、航空総隊、

米太平洋軍、第94防空ミサイル防衛司令部*、第7艦隊司令部、第5空軍、第1海兵隊航空団、

この訓練は2017年度から実施しており、今年度はオーストラリア軍をオブザーバーとして招聘している。

*米陸軍第94ミサイル防衛司令部(94th AAMDC=94th Army Air and Missile Defense Command)はオアフ島ヒッカム合同基地(Joint Base Pearl Harbor-Hickam, Hawaii)にあり、指揮下に韓国Osan(烏山)空軍基地駐留の第35対空高射旅団と、日本には相模兵器廠駐留の第38対空高射旅団(38th Air Defense Artillery Brigade)がある。第38対空高射旅団麾下には嘉手納基地、車力駐屯地、経ヶ岬駐屯地、にそれぞれペトリオット(Patriot)対空ミサイルを配備、グアム島アンダーセン空軍基地にはTHAAD対空ミサイルが配備している。

図17:(防衛省自衛隊・統合防空ミサイル防衛について)対空ミサイル防衛警戒完成レーダーの配備状況。最新の「FPS-7」レーダーは2016年に配備済み。

図18:(防衛省自衛隊・統合防空ミサイル防衛について)我国の弾道ミサイル防衛(BMD)は2層体制、まず来襲する敵ミサイルをミッドコースでイージス艦(ミサイル駆逐艦)が[SM-3]で迎撃、ここで撃ち漏らしたミサイルは陸上配備の[PAC-3]が迎撃破壊する2段構え。[SM-3]は最新の[Block IIA]の配備が進行中。ペトリオット[PAC-3]は巡航ミサイル・航空機・弾道ミサイルいずれにも対処可能な能力向上型[PAC-3 MSE]への更新が進んでいる。

9。2月17日、18日、ベンガル湾で、海自護衛艦1隻は米海軍ミサイル駆逐艦1隻及びオーストラリア海軍フリゲート1隻と共同訓練を実施

2月17日、18日の両日インド東部のベンガル湾(Bay of Bengal)で、米ミサイル駆逐艦「ハルゼー(USS Halsey/DDG-97)」*は、海上自衛隊護衛艦「さざなみ(DD 113)」及びオーストラリア海軍フリゲート「ワラムンガ(HMAS Warramunga/FFH 152)」と共同訓練を行った。3カ国訓練でお互いの意思疎通、通信連絡、情報共有、統合運用に関わる技量が向上した。

*ミサイル駆逐艦「ハルゼー(USS Halsey/DDG-97)」;―

アーレイバーク級ミサイル駆逐艦47番艦フライトIIAで、満載排水量9,500 ton、2005年就役。第7艦隊麾下の「第71任務部隊(CTF-71=Task Force 71)」所属の第1海軍特殊戦部隊(NSwU-1=Navy Special Warfare Unit One)の艦でグアムが基地。

図19:(US Navy Photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Ismael Martinez)2月17日、ベンガル湾で日米豪3ヶ国海軍が行った共同訓練で米ミサイル駆逐艦「ハルゼー/DDG 97」から撮影した海自護衛艦「さざなみ(DE 113)」。

10。2月25日〜3月17日の間、陸上自衛隊は米海兵隊機動展開部隊と我国西部各地で共同訓練「アイアン・フィスト(Iron Fist) 24」を実施

2月25日〜3月17日の間、九州から沖縄県各地で陸上自衛隊は海上自衛隊の協力を得て米海兵隊機動展開部隊と水陸両用作戦に関わる実動訓練を実施している。

「アイアン・フィスト(Iron Fist)」は陸上自衛隊・海上自衛隊と米海兵隊・米海軍が共同で行う年次訓練で、今回は18回目。両国軍の共同運用と戦闘能力の向上が目的。今回は米軍から第31海兵機動展開隊(31stMEU=31st Marine Expeditionary Unit)と第1水陸両用急速展開艦隊(1st Amphibious Rapido Deployment Regiment)が常時参加し、日本からは海自から初めて輸送艦「くにさき(LST 4003)」が参加する。

図20:(Wikipedia)「くにさき(LST 4003)」は満載排水量13,000 ton、全長178 m、速力22 kts、揚陸兵員330名、大型トラック65輌、90式戦車18輌を搭載可能、2003年就役。後部の飛行甲板はCH-47大型輸送ヘリコプター2機を同時運用可能。艦尾のウエルドックにはエアクッション揚陸艇LCAC 2隻を収納する。同型艦3隻が配備中。艦番号「LST」とは「戦車揚陸艦(Landing Ship, Tank)」を示す。

訓練場所は;―

長崎県相浦駐屯地、沖縄県沖永良部島、沖縄県キャンプ・ハンセン訓練地区、宮崎県高天原航空分屯地、

沖永良部島(あるいは徳之島)で「くにさき(LST 4003)」と強襲揚陸艦「アメリカ(USS America/LHA-6)」が上陸演習、最終日にはキャンプ・ハンセン訓練地区(Camp Hansen training area)で避難訓練と救助訓練

実施部隊は;―

陸上自衛隊:陸上総隊・水陸機動団、第1ヘリコプター団等、西部方面隊・西部航空隊等

海上自衛隊:輸送艦「くにさき(LTS 4003)」

米海兵隊:第31海兵機動展開隊(31st Marine Expeditionary Unit)等

米海軍第7艦隊:強襲揚陸艦「アメリカ(America/LHA-6)」46,000 ton、ドック型輸送揚陸艦「グリーンベイ(USS Green Bay/LPD-20)」24,000 ton、ドック型揚陸艦「ラッシュモア(USS Rushmore/LSD-47)」16,000 ton。

訓練目的は;―

中国軍の増強で緊張が高まる沖縄南西諸島地域で、島嶼防衛に必要な水陸両用作戦の練度向上を目指して両国実動部隊が行う実動訓練で、両軍の統合指揮訓練を含む。

図21:(US Marine Corp) 225日、陸自相浦駐屯地で行われた「アイアン・フィスト24」日米共同訓練開始式。陸自第2水陸機動連隊・連隊長辻肇中佐()と海兵隊第31開閉機動展開連隊・連隊長マシュー・ダナー(Mathew Danner)中佐(左)。

―以上―