インド空軍の輸送機、ロッキード・マーチンC130J『スーパー・ハーキュリーズ』墜落で5人死亡


2014年3月29日(JST.11:50)                       John Bosnitch

インド空軍は初めて導入した米ロッキード・マーチン社製の戦術輸送機、C130J『スーパー・ハーキュリーズ』が3月28日インド北部で墜落、搭乗していた5人全員が死亡した。インド法廷は事故原因究明の調査委員会を立ち上げ、現地に事故調査官を派遣した。インド空軍から短い声明が出され、インドの有力メディアが相次いで報じた。

インド空軍等によると事故が起きたのは観光地で有名なグワイロールの西130㌔付近。3月28日午前11時頃、墜落した。1時間前、アグラを離陸後、飛行訓練中だったという。同機にはパイロット3人と航法士、システムエンジニアー各1人の5人が搭乗していた。全員遺体で見つかったという。このうちパイロットには飛行隊幹部将校、2人も含まれていた。

C130Jは『スーパー・ハーキュリーズ』はインド空軍が輸送機の近代化の一環で初めて導入した米国製軍用機。2010年から導入が始まり、総計6機を購入。更に同型機6機の追加購入を計画中だった。加えて、戦略輸送機としてボーイングのC17『グローブマスターⅢ』を6機導入する。旧ソ連製中心の輸送機の構成を安全面での配慮から、欧米製へシフト中の事故。

ロッキード・マーチンC130Jは高い安全性で折り紙付き。1ヶ月前、一連の潜水艦事故の道義的責任も含め、インド海軍の制服組、トップ、DK ジョシ提督が詰め腹を切らされたばかり。インド空軍内部に、今回の事故で衝撃が走っている。

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[(Lockheed Martin)戦術輸送機C130J”スーパー・ハーキュリーズ”]

☆ インド北部で墜落、パイロットら5人全員が死亡したインド空軍C130J『スーパー・ハーキュリーズ』事故で、3月30日、現場で回収された”ブラックス・ボックス”を機体メーカーのロッキード・マーチン社に送りデータ解読を要請した。墜落の衝撃で損傷を受けていた。事故原因解明のため、ブラック・ボックスのデータが失われるのを防止するための措置。一部で伝えられた、同型機の飛行停止等は行なわない。