Author Archive for 松尾 芳郎

航空宇宙2021年の注目すべき事項―無人編隊列機から水素燃料エンジンまで

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エビエーション・ウイーク誌は新年号で、同誌のベテラン記者グラハム・ワーウイック氏が書いた「2021年の航空宇宙関係で注目すべき事項・9項目」を掲載した。この内から6項目を選び以下に紹介する。(On Aviation Week / Dec 21 2020 – Jan 10 2021, Graham Warwick describes titled “Watchpoints 2021” covering nine items from royal wingman to hydrogen propulsion. Of which six items trying to explain herewith.)

12式地対艦誘導弾(改)の後継、長射程の「12式地対艦誘導弾能力向上型」の開発が決定

12式対艦誘導弾

日本政府は、敵の攻撃圏外から発射可能な「スタンド・オフ(stand-off)」能力を備える「長射程巡航ミサイル」として、現在配備途上の「12式地対艦誘導弾(改)」の射程(約200 km)を長射程化(1,000 km以上)する「12式地対艦誘導弾能力向上型」開発を決定した。令和3年度(2021)から令和7年度(2025)にかけて394億円を投入して開発する。(Japan proceeds to develop new long range stand-off surface-to-surface missile (SSM), start from 2021 through 2025, funding four million USD. The SSM will fly more than 1,000 km, which covers most of the Eastern China from Okinawa’s Islands. The missile will be composed to stealth fuselage, larger variable wing, new turbofan, and tactical datalink system.)

一歩引いて考えたい「コロナワクチン」の接種

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本稿は木村良一氏の寄稿です。今年最大の話題は、新型コロナウイルス感染症のワクチンになるだろう。イギリスなど多くの国で感染力が強いとみられる変異株が出現し、日本でも見つかった。それだけにワクチンに期待がかかる。日本では早ければ2月に投与が始まる。ワクチンが効果を上げ、感染拡大が収まるのか。あるいは逆に副反応が問題になるのか。しかし開発中のコロナワクチンは、これまでのインフルエンザワクチンと異なる「遺伝子ワクチン」であり、副作用の解明が進んでいないという問題があり、慎重に対応する必要がある。

日本、軍民両用の[光データ中継衛星]の打上げに成功

11-30 LUCAS

政府の「内閣衛星情報センター」とJAXAは、11月29日に光学偵察衛星・レーダー偵察衛星からのデーターを中継・送信する軍事衛星を打上げた。この新衛星は、2017年に役目を終えたデータ中継試験衛星(DRTS=Data Relay Test Satellite)と交代するもの。新衛星は、「光データ中継衛星」と呼ばれ高速「光衛星間通信システム(LUCAS=Laser Utilizing Communication System)」を搭載している。(Japan launched a military communications satellite on November 29, 2020, that will relay data collected by optical and radar-imaging reconnaissance satellites. The new satellite replaces the Data Relay Test Satellite, decommissioned in 2017. The new satellite has a Laser Utilizing Communication System (LUCAS) which makes a network throughput 1.8 gigabite/sec.)

令和2年12月、我国周辺における中露両軍の活動と我国の対応

12-14 中国国防相

令和2年12月、我国周辺における中露両軍の活動と、それに対する我国防衛省および同盟諸国軍の動きに関し、それぞれの公的部門から多くの発表があった。以下のその項目と内容を紹介する。一時期に比べると中露両軍の動きは静穏化しているが、両軍の連携は緊密化が進み、また尖閣諸島近辺での中国海警局艦艇の動きは活発に続いている。(December 2020, the military threats in Indo-Pacific region brought by Russo-Chinese forces were reported very busy. In particular, Russian air force joins the Chinese counterpart for multinational exercise. Japan and its allied forces have executed counter measure in practical manners.)

エアバス、燃料電池で飛ぶ将来型輸送機の構想を発表

燃料電池ポッド付き旅客機

エアバスが検討中の「ZEROe」/「ゼロ・エミッションe」型航空機の一つ、水素タンク・燃料電池・モーター・プロペラをまとめた「ポッド」方式、はそれぞれが独立した推進システムで、航空機の様式としては革新的なアイデアである。現在、この方式がどこまで大きく出来、どの範囲の旅客機に適用可能か、を検討している。(The “pod” configuration – one of the several being studied configurations as part of ongoing the ZEROe concept aircraft – features a series of stand-alone propulsion systems based on hydrogen fuel cell technology. Today, Airbus is studying to determine how scalable the “pod” configuration could be applied to larger aircraft.)

パイロットの視点から見たホンダジェットの特徴

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本稿は斎藤隆氏の寄稿です。ホンダジェットは本田技研工業の子会社、ホンダ・エアクラフト・カンパニー(社長:藤野道格氏)が製造販売をする小型ビジネスジェット機である。小型ジェット機カテゴリーにおける出荷数で2017年から3年連続で世界一を達成している。ホンダジェットに関しては、既にTokyoExpressに解説済みだが、ここでは過去数年間に公表されている様々なニュースのなかから、主にパイロットの視点で書かれた記事をもとに、ホンダジェットの特性をまとめてみた。大型機では当たり前の機能だが、それがホンダジェットにも!とか、大型機にもない機能だ!とか、まるでホンダ・レジェンドのようだ!とか、感想は様々であるが、ホンダ精神が飛行機設計製造にも現れていることがわかる。(ちなみにホンダジェットはボーイング 737MAXと比較してカタログ価格にして約1/20ととても「お求めやすい」。とはいうものの、ホンダの高級車ホンダ・レジェンド100台分の値段。)

スペースX、スターシップSN 8、高高度飛行に成功、しかし着地失敗で炎上

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スペースXスターシップ[SN 8]は当初12月8日打上げ予定だったが、打上げ1.3秒前に自動エンジン停止が作動、中止となった。翌9日午後4時45分過ぎ(現地時間・CST)に打上げ、予定の高度12.5 km/41,000 ftに到達した。それから帰還のため緩やかに姿勢を横向きに、次いで垂直に変え、着地点に向けて降下に入った。着地降下速度が大き過ぎ、着地点に衝突、火炎に包まれ爆発した。(SpaceX Starship SN 8 flight test was originally scheduled for Tuesday morning, but the launch was aborted at T minus 1.3 seconds. On next day late afternoon, the Starship was running three engines and flew to an altitude of 12.5 km / 41.000 ft, then conducted fancy maneuvers before returning to its landing pad. Unfortunately, the landing was faster than predicted and exploded as it touched down.)

令和2年11月、我が国周辺における中露両軍の活動と我が国の対応

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令和2年11月、我が国周辺における中露両軍の活動と、それに対応する我国自衛隊および同盟諸国軍の動きに関し、各國の関係機関から多くの発表があった。以下にその項目と内容を記する。(On November 2020, there have been many military exercises and threats around Indo-Pacific region conducted by Chinese and Russian Forces. Responding these threats, Japan and U.S. allied forces executed practical counter actions.)

スタートアップ企業がリージョナル機の改造で脱炭素化のインフラ障壁に取り組む

Dush8, ATR-42

本稿は櫻井一郎氏の寄稿です。エアバスが2035年を目標に開発するなど、今水素を燃料とするゼロエミッション航空機が注目されている。その中で、エアバスとユナイテッド・テクノロジーで幹部を務めたポール・エレメンコ氏が設立したユニバーサル・ハイドロジェン社が注目されている。同社は水素を動力源とする商用航空機への改造と水素燃料流通インフラを短期間で構築するために立ち上げられ、3年でリージョナル機の水素化を実用しようとしている。