カテゴリー: 航空と宇宙

地球上最も高い場所に天体望遠鏡、南米チリに開設

天文学発達の過程で天体望遠鏡は限りなく高い場所を求めて設置されてきた。地球上で最適の場所の一つは南米チリのアタカマ砂漠(Atacama Desert)、ここのセロ・チャナントール(Cerro Chajnantor)山頂に東京大学アタカマ天文台[TAO] (Tokyo Atacama Observatory)が開設された。
(The history of astronomy or observatories are asking higher and higher location to get better views of the Universe. On Earth, one of the best location is the Atacama Desert in Chile, where the University of Tokyo Atacama Observatory (TAO) just opened its high altitude eye on the sky, atop Cerro Chajnantor.)

NASA、「有人月面探査車/LTV」開発で3社競合、JAXA・トヨタ開発の「ルナ・クルーザー」も月面へ

NASAは4月3日、「月面探査車/LTV=Lunar Terrain Vehicle」の開発企業候補として「インテユイテイブ・マシンズ」、「ルナ・アウトポスト」および「ベンチュリー・アストロラブ」の3社を選び契約したと発表した。内容は、2029年の「アルテミス・ミッション(Artemis Mission) 5」で宇宙飛行士が乗る月面車/ローバーを作ることで、最終的な契約を締結するのは1社になる。(NASA announced April 3 it picked teams led by Intuitive Machines, Lunar Outpost and Venturi Astrolab for its Lunar Terrain Vehicle (LTV) services contract. Which covers work to design and develop rovers for astronauts on Artemis mission 5 at 2029. Only one company will be awarded final contract to build the LTV and send to the Moon.

令和6年3月、我国周辺での中露両軍および北朝鮮の活動と我国/同盟諸国の対応

令和6年3月、我国周辺における中露両軍および北朝鮮の活動と、我国および同盟諸国の動きに関し各方面から多くの発表があった。今月の注目すべきニュースは次の通り。

(Military threats from Chinese, Russian Forces and North Korean are tensed up in February 2024. Japan and Allies conducted multiple large scale exercises for retaliation. Following were main issues.)

「陸自ヘリ事故」 エンジン2基の同時出力低下の真相を追う

本稿は木村良一氏の寄稿です。

 陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」が昨年4月に沖縄県の宮古島沖で墜落した事故について、陸自の航空事故調査委員会が3月14日、調査結果を公表した。それによると、右と左にあるエンジンの出力が相次いで低下して墜落したことは解明されたが、エンジン出力低下の原因は特定できなかった。

 2基のエンジンが搭載されたUH60JAは、1つのエンジンが故障しても、もう片方のエンジンで安全に飛行できるシステムになっている。しかし、2つのエンジンとも出力が落ち、安全飛行のシステムが役に立たなかった。なぜ、システムが機能しなかったのだろうか。

次世代旅客機用クリーン・エンジン[SWITCH]の開発進む

ヨーロッパ連合(EU)が支援する「現用エンジン対比で燃費を25 %改善する革新的エンジン[SWITCH]の開発」は初期設計がかなり進み、試作機の地上試験から飛行試験が視野に入る段階になってきた。
([SWITCH] consortium in an EU backed project to validate engine technologies that help to deliver a 25% fuel saving over current engines are deep into their initial design work and they eye later ground and flight test programs.)

「航空事故の調査と捜査」 その関係はどうあるべきか

本稿は木村良一氏の寄稿です。1月2日の日本航空機と海上保安庁機の衝突事故をきっかけに航空事故の調査と捜査の在り方が、あらためて問われている。運輸安全委員会(事故調、JTSB)の事故調査が優先されるべきなのか。それとも警察の刑事捜査を重視すべきなのか。過去の航空事故のケースを参考にしながら考えてみた。

太陽系外縁にあるカイパーベルトは、想像より大きい ―冥王星探査機ニューホライゾンズの成果―

NASAのニューホライゾンズ探査機は2015年に冥王星に接近、現在はカイパーベルトの最も遠方を通過中で、宇宙塵の嵐(cosmic dust storm)の中にいる。この宇宙塵の存在は、これまで想像していた太陽系の外縁がさらに遠方に広がっていることを示している。
(NASA’s New Horizons mission, which encountered Pluto in 2015 is now flying through the deepest depth of the Kuiper Belt, is encountering a cosmic dust storm that hints there may be more going on in the outermost reaches of the solar system than we thought.)

JAXA「SLIM」月探査機、ピンポイント着地に成功

小型月着陸実証機「SLIM」(Smart Lander for Investigating Moon)の最大の目標は「狙った場所への高精度着地」であった。そして目標の「神酒の海」のクレーター「SHIOLI」(栞/しおり)近くの斜面に狙い通りに着地した。この着地技術は今後の月探査に活用されることになるだろう。
(The technology enabling SLIM’s precision moon landing could assist future touchdowns by allowing spacecraft to land in small areas amid rocky terrain.)

「日航機と海保機の衝突事故」 ヒューマン・エラーをなくせ

本稿は木村良一氏の寄稿です。ヒューマン・エラーについてあらためて考えさせられた航空事故である。年明けの羽田空港で、日本航空の旅客機と海上保安庁の飛行機が衝突した事故だ。思い込みや勘違い、誤認、錯覚など人間がゆえに起こすミスが、ヒューマン・エラーである。航空業界ではこのヒューマン・エラーをいかになくすかが、大きな課題となっている。特に管制業務はコンピューターによる自動化、ハイテク化が進まず、管制官とパイロットにはコミュニケーション能力の向上が求められる。

JAXA、X線分光撮像衛星[XRISM(クリズム)]活動を開始

JAXAのX線分光撮像衛星ミッション[XRISM=X-Ray Imaging and Spectroscopy Mission]は、X線を放射する天体を調べるミッションで、NASAおよびESA(欧州宇宙機構)が協力している。天文学の分野では、宇宙の巨大な構造はどうして形成されたのか?、巨大な重力がどんな影響を及ぼしているのか?、高エネルギー粒子のジェットはどんな働きをするのか?、など多くの疑問があるが、[XRISM(クリズム)]ミッションでこれらの解明を進める。
(NASA and ESA are working together with JAXA on the XRISM mission to study celestial objects emitting X-ray. The mission will study big cosmic questions like the largest structures came to be, what happens to matter under extreme gravitational force, and how high-energy particle jets work.)