「航空事故の調査と捜査」 その関係はどうあるべきか

本稿は木村良一氏の寄稿です。1月2日の日本航空機と海上保安庁機の衝突事故をきっかけに航空事故の調査と捜査の在り方が、あらためて問われている。運輸安全委員会(事故調、JTSB)の事故調査が優先されるべきなのか。それとも警察の刑事捜査を重視すべきなのか。過去の航空事故のケースを参考にしながら考えてみた。

太陽系外縁にあるカイパーベルトは、想像より大きい ―冥王星探査機ニューホライゾンズの成果―

NASAのニューホライゾンズ探査機は2015年に冥王星に接近、現在はカイパーベルトの最も遠方を通過中で、宇宙塵の嵐(cosmic dust storm)の中にいる。この宇宙塵の存在は、これまで想像していた太陽系の外縁がさらに遠方に広がっていることを示している。
(NASA’s New Horizons mission, which encountered Pluto in 2015 is now flying through the deepest depth of the Kuiper Belt, is encountering a cosmic dust storm that hints there may be more going on in the outermost reaches of the solar system than we thought.)

ミッチェル報告“米中戦わば”によると、米空軍は無人機[CCA]を多数投入して対抗

米空軍協会(U.S. Ari Force Association)ミッチェル航空宇宙研究所(Mitchell Institute for Aerospace Studies)は、2024年2月6日に「破壊的な航空攻撃を阻止するには有人機を支援する無人戦闘機(CCA)が必要(The Need for Collaborative Combat Aircraft for Disruptive Air Warfare)」と題する報告書を公表した。「中国が開始する攻撃に対抗するには、比較的低価格の通常性能型無人戦闘機(CCA)を多数投入し、有人機と共同で、あるいは単独で運用するのが最も効果的である」と結論付けている。
(According to a newly published report from AFA’s Mitchel Institute for Aerospace Studies, titled “The Need for Collaborative Combat Aircraft for Disruptive Air Warfare “. Which describes, moderately capable and moderately cost Collaborative Combat Aircraft / CCA would be valuable in a war of western Pacific against China. The CCA could add to existing crewed aircraft or used independently.)

JAXA「SLIM」月探査機、ピンポイント着地に成功

小型月着陸実証機「SLIM」(Smart Lander for Investigating Moon)の最大の目標は「狙った場所への高精度着地」であった。そして目標の「神酒の海」のクレーター「SHIOLI」(栞/しおり)近くの斜面に狙い通りに着地した。この着地技術は今後の月探査に活用されることになるだろう。
(The technology enabling SLIM’s precision moon landing could assist future touchdowns by allowing spacecraft to land in small areas amid rocky terrain.)

令和6年1月、我国周辺での中露両軍および北朝鮮の活動と我国/同盟諸国の対応

令和6年1月、我国周辺における中露両軍および北朝鮮の活動と、我国および同盟諸国の動きに関し各方面から多くの発表があった。今月の注目すべきニュースは次の通り。
(Military threats from Chinese, Russian Forces and North Korean are tensed up in January 2024. Japan and Allies conducted multiple large scale exercises for retaliation. Following were main issues.)

「日航機と海保機の衝突事故」 ヒューマン・エラーをなくせ

本稿は木村良一氏の寄稿です。ヒューマン・エラーについてあらためて考えさせられた航空事故である。年明けの羽田空港で、日本航空の旅客機と海上保安庁の飛行機が衝突した事故だ。思い込みや勘違い、誤認、錯覚など人間がゆえに起こすミスが、ヒューマン・エラーである。航空業界ではこのヒューマン・エラーをいかになくすかが、大きな課題となっている。特に管制業務はコンピューターによる自動化、ハイテク化が進まず、管制官とパイロットにはコミュニケーション能力の向上が求められる。