露海軍、次世代SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)試射再開へ


ー年末を目処に準備、発射テスト失敗の原因解明?ー

2013-09-15  ジョン・ボスニッチ(ベオグラード)

露海軍が、次世代SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)”ブラバ”試射を一時、中止した問題で年末迄に再開の動きが出てきた。ロシアの国防関連委員会の幹部が明らかにした。ノーボスチ通信が9月14日、報じた。試射再開が遅れると同ミサイルを積載する新型、SLBM潜水艦『ボーレイ』級の実戦運用に狂いが生じ、対米核抑止戦略の見直しに追い込まれる可能性があった。

露海軍、次世代SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)”ブラバ”試射再開の可能性を示唆したのはロシア国防産業委員会のイワン・ハルチェンコ第一副委員長。露・産軍複合体のトップの一角を占める実力者。同氏は試射再開の具体的日時の言及には至ら無かったが、『2013年中には実施できよう』と楽観的な見通しを示唆した。欧米の軍事専門家の間では開発段階のだび重なる実験失敗に照らし本格的実戦配備の途は険しそうとの見方が少なくない。露側の情報では、露海軍総司令官、ビクトル・チルコフ大将が率いる事故原因調査委員会が、既に原因を突き止めたとの情報も流れている。

露海軍は竣工済みの新型SLBM潜水艦『ボーレイ』級、3隻うちの1隻、『アレクサンドル・ネフスキー』(排水量、 24,000トン)を母艦に次世代SLBM”  ブラバ”試射を9月6日、北極圏の白海で実施した。しかしミサイルは発射から、わずか2分で装置の故障で失敗。事態を重視したロシアのセルゲイ・ショイグ国防相は後続の5回の実験中止を命じた。

次世代SLBM『ブラバ』は三段式ロケット。1~2段目は固体燃料推進。3段目が液体燃料。米海軍のトライデント級ミサイルのライバルである。弾頭部には最大10発の核弾頭が装着可能。各弾頭は標的に向かう最終コースで高度、コースを自在に変更する個別誘導型。米国が進めるミサイル防衛網にとって手強い相手だ。射程距離は8,000 ~10,000キロ。オホーツク海、北極海から米本土への直接攻撃が可能。

★9月7日報じた『露海軍、次世代SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)”ブラバ”の発射実験に失敗』を参照のこと。

ー以上ー