中国軍機、空自F-15へ緊急発進?。国内向けのプロパガンダ!


2014年2月2日  伊達国重

中国軍の戦闘機が空自、F-15イーグル戦闘機に緊急発進で追い払ったとの香港紙の報道が波紋を呼んでいる。前日、中国国防部が外国機を対象に1月31日、緊急発進したとの報道を香港の『東方日報』2月2日付き電子版が追認、詳細を伝えた。同紙は『華軍機実弾上陣 駆走日戦機』の勇ましい見出しで、中国軍機が自衛隊戦闘機を追い払ったと自国の空軍力を誇示した。

尖閣列島領有権で日中の攻防が厳しさを増す中、政界や、マスコミの”親中派”はそれみたことかとこの事案で安倍外交の対中姿勢に挑む前に真実の検証を求めたい。

『東方日報』によると緊急発進は、1月31日午前9時35分、命令が下り、中国海軍のスホーイSU-30型機が東南沿海の基地(具体的な名称を伏せる)から離陸。外国機を優位な位置で捉え追尾。相手機は必死で逃走、スクランブル活動は午後零時23分の自国戦闘機の基地帰投で終了したという。相手機は日本の空自、F-15型機だったと写真入りで報じた。

しかし、在京国際軍事筋は空自、F-15戦闘機が1月31日、中国軍のスクランブルを受けたとの事実そのものを否定している。中国が先月末から旧正月(春雪)入り。国内が正月ムードの浸る中で人民解放軍は防空任務の第一線で手綱を緩めていないとの国内向け政治宣伝色が強いと東京の北京ウオッチャーは冷静な反応。外国機へのスクランブルで爆竹音で敵を追い払ったと素人だましも甚だしい情報が流れた。防空識別圏拡大後の戦果をこの辺りでPRする必要にかられたらしい。習近平政権の苦境の現れと見る対中問題分析家もいる。

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[(航空自衛隊)事実無根のF15戦闘機追尾]

中国情報の真贋についてマスコミはより冷静な姿勢で臨むべきだろう。

以上