マレーシア航空、B777型機行方不明(第10報)=捜索海域をインド洋迄拡大=


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[(US NAVY)マレーシア機捜索でインド洋へ進出する米アーレイバーク級、ミサイル駆逐艦”キッド”(9,200㌧)]

2014年3月14日(JST.13:54)     John Bosnitch & Aaron Terruli

乗客乗員239人を乗せ行方不明のマレーシア航空、B777型機について、遭難海域として新たにインド洋の可能性が浮上してきた。米有力メディア、ABCTVが米軍高官へのインタービューを通じた取材結果として3月13日、メーンニュース番組(キャスター、ダイアン・ソイヤー)で報じた。米海軍は、南シナ海で捜索活動に当たっていたアーレイ・バイク級ミサイル駆逐艦『キッド』(9,200㌧)をインド洋方面に向かわせるという。

ABCTVに予想外の遭難地点情報を示唆したのは米軍部の複数の高官。

ニュースソースがインド洋出の遭難の可能性を言及するのはマレーシア航空、B777型機の複数の飛行位置対地通報システムが、時間差をつけ別個に機能を停止。『システムを意図的にスイッチを切る他、発生し得ない事象』だったと分析した結果だと言う。

背景として 1)ハイジャッカーが操縦に関与する行為に出た。2)パイロットが何らかの理由で自殺行為に及んだ。ーなどが想定されるという。

遭難が確実になったマレーシア航空機が管制機関のARSR(航空路監視レーダー)が画面から消失したのは1月8日未明。レーダーサイトからの距離が遠いと反射映像では無く、二次レーダーという電波信号を送り返す仕組みで、あたかもレーダー航跡の様に表示される。トランスポンダーという操縦室の応答機を作動させておく事が不可欠。

解析では、マレーシア航空機は消息を絶つ前、サバンの管制所へ『すべて順調。おやすみなさい(オールライト・グットナイト)』告げ、ホーチミン(ベトナム)管制所の周波数に切り替えたらしい。まさに、その時刻、午前1時21分頃、トランスポンダーのスイッチが切られた言う。

その後の航跡はマレーシア空軍の防空レーダーの追尾記録で機体は針路を北京方面と逆へ謎のUターン旋回。午前2時15分頃、軍が捉えた映像も消失したとという。

エンジンの作動状態を離陸から着陸迄カバーし、途中の作動状況を伝える装置として『ACARS』があり、B777型機のような第4世代機には製造時に装着されている。マレーシア航空、B777型機も装備作動状態だったと言い、同装置が4~5時間動いていた可能性から、機体はこの間、西進した場合、マレー半島西部のアンダマンダ海を超え、インド洋付近に到達出来るという。

米海軍がミサイル駆逐艦『キッド』を急遽、インド洋方面に差し向けた最大の理由だ。

空中爆発が発生していれば米軍のスパイ衛星(地上、36,000㌔の静止軌道)が閃光を確実に捉える。巡航高度ならば機体の破片が広範囲にばらまかれ、捜索活動の過程でかならず探知出来る。機体はレーダー探知をかいくぐって超低空飛行でなぞの目的地に向かおうとしたのか、現時点で判断するには情報不足だ。