仏西部で米旅客機が一時、管制機関との連絡を絶ち、マッハ2級戦闘機がスクランブル騒ぎ


2014年5月7日(JST.14:15)                    John Bosnitch

フランス西部で米国へ向け飛行中の大型旅客機が、地上の管制機関との連絡が一時途絶、仏空軍の超音速戦闘機が緊急発進する騒ぎとなった。

仏空軍の戦闘機が大型旅客機の安全確認のため、スクランブルを余儀なくされる騒ぎが起きたのは5月4日。複数の欧州、航空専門メディアが報じた。それによると仏西部ナントに近い大西洋岸近くで、高度10,000㍍で西方へ向け巡航中のユナイテッド航空と地上管制機関との通信連絡が、一時不可能に追い込まれた。同機はローマ、フィミチーノ空港発、ワシントン・ダレス空港行きユナイテッド航空967便、B767-300型機。レーダー画面で機体が空路から逸脱した様に見えた。担当管制官からの連絡で仏空軍のマッハ2級、最新鋭戦闘機『ラファール』が直ちに発進。機体に接近監視の結果、特段異常はなく、空対地通信機能も暫くして回復した。

『ラファール』戦闘機は旅客機に一刻も早く追いつくため、途中アフター・バーナーを使用、短時間の超音速飛行を行ったという。この影響で音速突破に伴う衝撃波が発生。ボルドー地方の南部で、轟音が響き、住民から何事かとの電話等が当局に相次いだという。

ユナイテッド航空機は対地通信機能、故障等のレーダーへの緊急コードは一切、発信していなという。

Grafale-2

[(Dassault)フランス空軍の主力要撃戦闘機、”ラファール”]