露・最高権力機関『SECURITY COUNCIL(安全保障会議)』、ウクライナでの休戦延長に賛成


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[(PRESIDENT OF RUSSIA)ウクライナでの休戦延長等を決めた”SECURITY COUNCIL”(安全保障会議]

2014年6月27日(JST.22:45)                   John Bosnitch

プーチン政権がウクライナでの当面の紛争収拾で、柔軟路線へ転換を始めた。露・最高権力機関『SECURITY COUNCIL(安全保障会議)』は6月26日の全体会議でウクライナでの休戦期間延長に賛同した。同時に紛争地域でのウクライナ政府支持派、親露反政府勢力の双方と、接触を継続する事を確認した。

『SECURITY COUNCIL』のメンバーはプーチン大統領の他、ドミトリー・メドベージェフ首相、バレンチナ・マトビエンコ上院議長、セルゲイ・イワノフ大統領府長官、ニコライ・パトルシェフ同会議書記、ウラジミール・コトコルツァ内相、セルゲイ・ショイグ国防相、アレクサンドル・ボロトニコフFSB(連邦保安局)長官、ミハイル・フラトコフFIS(対外諜報局)長官、ラシッド・ヌルガリエフ同会議副書記、ボリス・グリズロフ常任委員。ーで構成。

いずれもプーチン大統領と気脈を通じた”シロビキ”グループの出身者が大半を占める。ロシアの国益最優先を掲げる強硬派が多い。

同会議開催を前に、プーチン大統領は上院にウクライナでの兵力使用の取り下げを求めた。ウクライナと接する西部国境付近に展開した部隊を撤収している。

対露経済制裁のエスカレートを未然に打ち砕く柔軟路線への転換との見方が強い。しかし統合したクリミア半島返還の意思は全くなく、ウクライナ東部での武力衝突を睨んで、硬軟両用の戦略で欧米を翻弄するとの見方もある。