南シナ海上空で、中国空軍戦闘機、米海軍対潜哨戒機に"威嚇飛行"を強行、最接近時、双方の間隔はわずか9㍍と空中衝突寸前。


2014年8月23日(JST.23:40)                                 Aaron Terruli

南シナ海の公海上空で、偵察監視活動中の米海軍P8A『ポセイドン』に対し、複数の中国空軍機が至近距離に接近する”威嚇飛行”に出た事が判った。米国防総省上席スポークスマン、ジョン・カービー海軍少将が8月22日、公表した。最接近時の距離は空中衝突を惹起しかねない間隔で、ペンタゴンは『公海での飛行の上空を妨げる慣行無視、”プロ精神”を逸脱する行為と厳しく非難。外交ルートで正式抗議した。

米国防総省の発表だと、米軍機に対する中国空軍戦闘機の威嚇飛行が発生したのは8月19日、中国南部・海南島東方、約(135マイル=215㌔=)の東シナ海上空。公海上だった。標的になったのは米海軍最新の対潜哨戒兼情報収集機、ボーイングP8A『ポセイドン』。

パイロットの目撃情報では中国機は、予告無しに米軍機に接近。双方の間隔は、最接近時、翼端同士が9㍍迄狭まる危険極まりない操縦。『合計3回威嚇飛行を試みた』という。このうち1回は、機体を90度回転させ、これ見よがしに胴体腹部の空対空ミサイル等の武装を見せつけたという。

米軍は相手機が、旧ソ連が開発、中国でも純国産中のスホーイSu27『フランカー』派生型(中国軍名:J-11)と識別している。米側の分析では米軍機へのこの種の威嚇飛行は2014年だけで4件発生しているという。

一方、中国国防部は同日直ちに反論、『中国軍機は国際ルールに基づく国籍不明機への緊急発進、識別活動を実施した。非難は全く根拠に欠ける』。問題は『中国領海、領空付近で米軍が行なうスパイ飛行を中止すべき』と噛み付いた。

中国側によると、米軍機へのスクランブルは8月19日午前9時頃、海南島東方、約200㌔で発生。相手機は米海軍のP3C『オライオン』、P8A『ポセイドン』だったというう。出動した中国空軍のJ11戦闘機パイロットは相手機と十分な安全間隔を取っていたと主張した。

海南島は、中国海軍のSLBM原潜基地で、攻撃を回避するため崖深く”洞窟基地”を整備している。

海南島周辺での空のせめぎ合いで、2001年米海軍の電子偵察機EP3Eが中国空軍のJ8Ⅱと空中衝突し、両国間の軍事緊張が一気に高まった。

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[Boeing)米海軍最新の対潜哨戒兼情報収集機、P8A”ポセイドン]

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[(Sukhoi)多数の空対空ミサイル携行が可能なスホーイSu27″フランカー”]