月別: 2023年10月

中露の侵攻意図に対する抑止力強化、着実に進む

中露両国の我国を含む東南アジア地域への侵攻意図は、台湾に対する軍事圧力、海警局艦艇による尖閣諸島海域侵犯の恒常化、フィリピン領海内での度重なる衝突、ロシア軍機の日本への頻繁は接近飛行、等その侵攻意図がますます顕著になっている。
これに対し我国防衛当局は、「侵攻すれば高い代償を払う事になるぞ」と思わせるべく、着々と反撃能力を増強している。ここでは抑止力強化を推し進める最近の事例を5項目紹介し、その進捗状況を見てみよう。

トマホークと12式地対艦巡航ミサイルの配備を急ぐ

木原稔防衛大臣は10月5日、米国ワシントンDCで行われた日米防衛相会談後の記者会見で次のように語った。
「日米統合抑止力の強化・前進」を急ぐことで合意した。要点は;―
1. 鹿屋基地に展開中の米空軍MQ-9無人偵察機は嘉手納基地に移駐
2. MG-109トマホーク巡航ミサイルの導入は1年前倒し
3. 12式対地・対艦ミサイル能力向上型の開発を促進

令和5年9月、我国周辺での中露両軍の活動と我国/同盟諸国の対応

令和5年9月、我国周辺における中露両軍および北朝鮮の活動と、我国および同盟諸国の動きに関し各方面から多くの発表があった。今月の注目すべきニュースは次の通り。
(Military threats from Chinese, Russian Forces and North Korea are tensed up in September. Japan and Allies conducted multiple large scale exercises for retaliation. Following were main issues.)

「葬送」 さようなら門田守人先生 わが心の師だった

本稿は木村良一氏の寄稿です。その訃報は突然、入ってきた。9月7日午後5時すぎ、机の上のスマホが鳴った。親しい医療関係者からで「門田守人(もんでん・もりと)先生が亡くなられたらしい」と告げられた。庭先のキンカンの葉っぱの間を小さな青いイトトンボが飛んでいるのを見つけ、「これは珍しい」とカメラを取りに2階の仕事場に戻ったところだった。
 「うそだ。何かの間違いだろう」と思いながら、確認を急いだ。その結果、この日、羽田を飛び立ち大阪空港に着いた直後に倒れて救急搬送され、午後3時9分に大阪市内の病院で死亡が確認されたことが分かった。急逝だった。まだ78歳だった。高名な医師だけに死亡は新聞やテレビ、ネットでも報じられた。