医学

「生体肺移植」は本当に希望の光なのか

本稿は木村良一氏の寄稿です。今年4月7日、京都大病院(京都市)が新型コロナに感染した女性患者に対し、生体肺移植の手術を施した。京大病院によると、新型コロナ感染で肺の機能を失った患者への生体肺移植は世界で初めてで、記者会見で執刀医は「重篤な肺障害を起こした患者にとって生体肺移植は希望のある治療法だ」と話していた。

新型コロナは駆逐できない。うまくコントロールしながら付き合っていくべきだ

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本稿は木村良一氏の寄稿です。 3回目の緊急事態宣言が4月25日に出された。期間はGWを挟んだ5月11日までで、感染が急拡大している東京、大阪、京都、兵庫の4都府県で人の流れを減らし、第4波ともいわれる流行を抑え込もうというわけだ。感染を急拡大させている原因は変異ウイルス。主流はイギリス由来の「N501Y」。ウイルス表面のスパイク(突起)に存在する501番目のアミノ酸(タンパク質の構成物質)が既存ウイルスのN(アスパラギン)からY(チロシン)に置き換わっていることからこの呼び名が付いている。人の細胞に取り付くスパイク部分が変異したことで、感染力が強く、発症から重症化までのスピードも速いといわれる。若年層でも重症化が指摘されている。すでに日本各地に広がり、5月中には既存のウイルスを追い出し、このN501Yに入れ替わるという。

「コロナワクチン」長いスパンでの接種後の影響が気になる

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65歳以上の高齢者への「新型コロナワクチン」の接種が、4月12日から始まる。医師や看護師などの医療従事者に次ぐ優先接種だ。喜んでいいのか分からないが、今年10月の誕生日で65歳になるのでこの高齢者接種グループに入れてもらえる。順番が回って来たら打つつもりである。接種対象の高齢者は6500万人に及ぶ。だが、ワクチンの供給量はかなり少なく、最初は各都道府県に2000~1000人分ずつしか配られない。高齢者への接種が本格化するのは、早くても5月に入ってからだろう。

日本航空、コロナ対策で英国と米国の評価機関から最高評価を受賞

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日本航空は3月22日、同社の新型コロナ・ウイルス感染症対策が、英国および米国の航空会社評価機関から個別に世界一の評価を受けたと発表した。すなわち;―

英国の航空会社評価機関「SKYTRAX(スカイトラックス)」から「covid-19 Safety Rating」(コロナ対策に関わる安全度の比較)で、最高評価の5スターを獲得。
米国の非営利団体「APEX(エイペックス)」の監査「Health Safety Powered by Simpli Flying Audit」で、最高評価の「Diamond(ダイヤモンド)」を獲得。

中国寄りの調査でWHOは新型コロナの起源を解明できるのか

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新型コロナウイルスの発生源や感染拡大の原因を探るWHO(世界保健機関)の調査団が中国・武漢(ウーハン)市での現地調査を終了し、2月9日に中国当局と共同で記者会見を行った。武漢は世界で初めてオーバーシュート(感染爆発)を起こし、ロックダウン(都市封鎖)を経験した都市だ。調査団が武漢に入ったのは1月14日。調査団はクラスターが発生した華南海鮮卸売市場やウイルス漏洩を疑われた武漢ウイルス研究所などを視察し、関係者からも話を聞いた。世界各国はWHOのこの現地調査に注目したが、期待は裏切られた。記者会見で最初の発生についてWHOは武漢以外の見方を示し、武漢ウイルス研究所からのウイルス流出の可能性も否定した。ウイルスの発生源は中国以外で、そこから冷凍食品などに付着して中国国内に持ち込まれたという中国の主張を踏襲するものだった。

「変異」はウイルスが人間界に定着する証拠だ

本稿は木村良一氏の寄稿です。新型コロナの変異ウイルス(変異株)が見つかり、世界各国が警戒を強めている。変異ウイルスは昨年9月ごろ、イギリスで発見された。その後、南アフリカやブラジルでも別の変異ウイルスが確認された。いずれも感染力が強いとみられている。WHO(世界保健機関)によると、イギリス由来の変異ウイルスは約50カ国・地域で、南アフリカ由来のものは約20カ国で見つかっている。

一歩引いて考えたい「コロナワクチン」の接種

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本稿は木村良一氏の寄稿です。今年最大の話題は、新型コロナウイルス感染症のワクチンになるだろう。イギリスなど多くの国で感染力が強いとみられる変異株が出現し、日本でも見つかった。それだけにワクチンに期待がかかる。日本では早ければ2月に投与が始まる。ワクチンが効果を上げ、感染拡大が収まるのか。あるいは逆に副反応が問題になるのか。しかし開発中のコロナワクチンは、これまでのインフルエンザワクチンと異なる「遺伝子ワクチン」であり、副作用の解明が進んでいないという問題があり、慎重に対応する必要がある。

この第3波に慌てるな。正しい知識で正しく怖がりたい

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本稿は木村良一氏の寄稿です。「スーパーコンピューターで効果が立証されているのはマスクだ。会食する際も含め、マスク着用を心からお願いしたい」。11月21日の新型コロナ対策本部の終了後、菅義偉首相がGoToイートを念頭に記者団にこう話していた。いわゆるマスク会食の勧めである。もとはと言えば、神奈川県の黒岩 祐治知事が県民に求めていた感染対策で、菅首相は20日の全国知事会でも黒岩知事を前に「黒岩さん流のマスク会食をお願いしている」とも語っていた。

マスクの本質を理解すれば、「同調圧力」も「自粛警察」もなくなるはず

河岡義裕氏のマスク実験➀

本稿は木村良一氏の寄稿です。東京大学医科学研究所などのグループが新型コロナウイルスを使ってマスクの効果を確かめる実験を行い、10月21日(米国東部時間)にその結果を米科学雑誌「mSphere(スフィア)」(電子版)に掲載した。本物のウイルスを使った実験は環境を整えるのが難しく、実験の期間は数カ月間に及んだ。結果が出せたのは世界初という。グループの代表は、東大医科研の感染・免疫部門ウイルス感染分野の河岡義裕教授(65)。河岡氏は世界で初めてインフルエンザウイルスの人工合成に成功したウイルス学者だ。2006年にはノーベル医学・生理学賞と同様、国際的権威の高いロベルト・コッホ賞を受賞している。

この冬、新型コロナとインフルは同時流行するのか

本稿は木村良一氏の寄稿です。インフルエンザと新型コロナとの同時流行がこの冬、懸念されている。

9月25日には菅義偉内閣が発足して初の専門家による分科会が開かれ、田村憲久・厚労相が「秋冬にかけてインフルエンザとの同時流行が心配されている。検査できる体制を都道府県にお願いして整備する」と話していた。新聞の社説やテレビの解説番組も同時流行を心配する。たとえば9月22日付の読売新聞の社説は「インフルの季節 コロナとの同時流行に備えよ」というタイトルで同時流行を心配する記事を掲載している。。