医学

「病腎移植」をどう考えればいいのか

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 本稿は木村良一氏の寄稿です。その是非が大きく問われた「病腎移植」が今年7月、公的医療保険の使える先進医療として正式に認可された。腎がんや尿にタンパクが漏れ出るネフローゼ症候群などの病人の腎臓を摘出し、別の患者に移植するのが病腎移植である。今回はこの移植医療について考えてみたい。

医療事故に倒れた夫婦を弔う

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 本稿は木村良一氏の寄稿です。この夏、東京医科大学(東京・新宿)=写真=で、理事長(起訴前に辞職)と学長(同)が文科省汚職事件の贈賄罪で在宅起訴され、さらに女子と浪人生の合格者数が抑えられていた不正入試も明らかになった。東京医大というと、傘下の東京医大病院(東京・西新宿)=写真=で15年前に起きた医療事故を思い出す。その第一報は、2003(平成15)年11月11日付の産経新聞(東京本社発行)の1面に書いた。特ダネだった。

「新型インフルエンザ」発生の周期に警戒怠るな

新型インフルエンザがひとたび発生すると、人が免疫(抵抗力)を持っていないため、次々と感染してあっという間にパンデミック(地球規模の大流行)を引き起こす。WHO(世界保健機関)や厚生労働省の予測によれば、ウイルスの毒性が強いと、世界で7400万人が感染死し、日本国内でも最悪64万人が命を落とす。

「受動喫煙論議」全面禁煙に勝る対策なし

 「百害あって一利なし」と分かっていながらどうしてすっきりと解決できないのだろうか。今回はたばこの話である。

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、厚生労働省が他人の吸うたばこの煙を吸い込む受動喫煙を防ぐための法案(健康増進法の改正案)をまとめた。焦点の飲食店は原則店内を禁煙にしたが、喫煙専用室の設置を許可、さらにバーやスナックなどの小さな飲食店は例外的に喫煙を認めた。

「臓器移植法の施行から20年」 どうしたらドナー増やせるのか

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臓器移植法が施行されて来年でちょうど、20年を迎える。ドナー(臓器提供者)とその臓器がないと自らの命を維持できないレシピエント(患者)とを結び付けて支えるのが、臓器移植法だ。しかし20年が経過するというのに日本のドナーの数は、世界で最低だ。臓器移植という高度な医療技術があるのにドナー不足で患者が救えない。日本はどうしたらドナーを増やせるのだろうか。

はしか対策 予防接種を正しく理解して感染なくそう

大阪府の関西国際空港で集団感染が起きるなど「はしか」の感染が続いている。国立感染症研究所によると、9月11日までに報告された患者数は計115人で、昨年の患者数の3倍を超える。

 9年前にも若者の間で大流行し、大学や高校が相次いで休校する騒ぎがあった。

「ハイブリッド肺移植」 生体移植の苛酷さ自覚したい

今回は生命倫理の絡んだ移植医療の問題について論じたい。

 今年7月17日、岡山大病院が世界2例目の「ハイブリッド肺移植」の手術に成功した、と発表した。ハイブリッドとは「混成物」の意味で、ハイブリッド肺移植は脳死したドナー(臓器提供者)と健康な生体ドナーの双方から肺の提供を受け、同時に患者に移植する手術である。昨年4月に岡山大病院が世界で初めて成功した。

  最高裁判決をきっかけに認知症対策を真剣に考えよう

認知症の高齢者が徘徊中に列車にはねられ、JR東海が振替え輸送の費用を家族に求めた訴訟で、最高裁が3月1日、1、2審の判決を覆して画期的な判決を下した。「家族には損害賠償責任がない」という初判断。認知症の高齢者を介護する家族にとって朗報である。

 ただし最高裁は「家族が監督義務者に当たるかは総合的に考慮すべきだ」とも判断している。つまり介護する家族に監督義務がなくなったわけではなく、今後もケースごとに個別の事情を考えて決めていかなければならない。

 「ジカ熱と小頭症」感染拡大の向こうに健康弱者がいる

WHO(世界保健機関)が2月1日、蚊が媒介する感染症の「ジカ熱」について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。緊急事態宣言は、一昨年8月のエボラ出血熱以来のことである。

 ブラジルなど中南米でアウトブレイク(流行)し、日本でもブラジルから帰国した川崎市の高校生が感染していたことが最近、分かった。このジカ熱、妊婦が感染すると、小頭症の子供が生まれる危険性が指摘されている。