「透析中止」福生病院の判断に間違いはなかったのか by 松尾 芳郎 • 2019年4月3日 • コメントは受け付けていません。 本稿は木村良一氏の寄稿です。公立福生病院で昨年8月、腎臓病を患っていた44歳の女性患者の人工透析治療が中止され、1週間後に死亡した。病院側は「医師が女性の話を聞いたうえで中止を決めた」と説明しているが、東京都が医療法に基づいて立ち入り検査に乗り出し、日本透析医学会も調査に入った。 Read more →
「三浦雄一郎さんの登頂断念」主治医の勇気ある決断を讃えたい by 松尾 芳郎 • 2019年2月4日 • コメントは受け付けていません。 本稿は木村良一氏の寄稿です。三浦雄一郎さんがアコンカグア登頂を目指したが、同行の医師、山岳医療の専門家の大城和恵さんの助言に従い、登頂を断念した。大城さんのその著書が『三浦雄一郎の肉体と心―80歳でエベレストに登る7つの秘密』(講談社+α新書)=写真=だ。ズバリ、冒険家の秘密に迫っている。筆使いが軽妙で読みやすい。一読を勧めたい。 Read more →
「病腎移植」をどう考えればいいのか by 松尾 芳郎 • 2018年10月5日 • コメントは受け付けていません。 本稿は木村良一氏の寄稿です。その是非が大きく問われた「病腎移植」が今年7月、公的医療保険の使える先進医療として正式に認可された。腎がんや尿にタンパクが漏れ出るネフローゼ症候群などの病人の腎臓を摘出し、別の患者に移植するのが病腎移植である。今回はこの移植医療について考えてみたい。 Read more →
医療事故に倒れた夫婦を弔う by 松尾 芳郎 • 2018年9月3日 • コメントは受け付けていません。 本稿は木村良一氏の寄稿です。この夏、東京医科大学(東京・新宿)=写真=で、理事長(起訴前に辞職)と学長(同)が文科省汚職事件の贈賄罪で在宅起訴され、さらに女子と浪人生の合格者数が抑えられていた不正入試も明らかになった。東京医大というと、傘下の東京医大病院(東京・西新宿)=写真=で15年前に起きた医療事故を思い出す。その第一報は、2003(平成15)年11月11日付の産経新聞(東京本社発行)の1面に書いた。特ダネだった。 Read more →
「新型インフルエンザ」発生の周期に警戒怠るな by 松尾 芳郎 • 2018年2月2日 • コメントは受け付けていません。 新型インフルエンザがひとたび発生すると、人が免疫(抵抗力)を持っていないため、次々と感染してあっという間にパンデミック(地球規模の大流行)を引き起こす。WHO(世界保健機関)や厚生労働省の予測によれば、ウイルスの毒性が強いと、世界で7400万人が感染死し、日本国内でも最悪64万人が命を落とす。 Read more →
「赤ちゃんポスト10年」社会でもっと議論を深めた by 松尾 芳郎 • 2017年6月2日 • コメントは受け付けていません。 親が育てられない子供を匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」を、慈恵病院(熊本市)が全国で初めて開設して10年が過ぎた。昨年3月までの9年間に125人の命が託され、多くの命が救われた。 Read more →
「受動喫煙論議」全面禁煙に勝る対策なし by 松尾 芳郎 • 2017年4月3日 • コメントは受け付けていません。 「百害あって一利なし」と分かっていながらどうしてすっきりと解決できないのだろうか。今回はたばこの話である。 2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、厚生労働省が他人の吸うたばこの煙を吸い込む受動喫煙を防ぐための法案(健康増進法の改正案)をまとめた。焦点の飲食店は原則店内を禁煙にしたが、喫煙専用室の設置を許可、さらにバーやスナックなどの小さな飲食店は例外的に喫煙を認めた。 Read more →
「臓器移植法の施行から20年」 どうしたらドナー増やせるのか by 松尾 芳郎 • 2016年12月6日 • コメントは受け付けていません。 臓器移植法が施行されて来年でちょうど、20年を迎える。ドナー(臓器提供者)とその臓器がないと自らの命を維持できないレシピエント(患者)とを結び付けて支えるのが、臓器移植法だ。しかし20年が経過するというのに日本のドナーの数は、世界で最低だ。臓器移植という高度な医療技術があるのにドナー不足で患者が救えない。日本はどうしたらドナーを増やせるのだろうか。 Read more →
はしか対策 予防接種を正しく理解して感染なくそう by 松尾 芳郎 • 2016年10月7日 • コメントは受け付けていません。 大阪府の関西国際空港で集団感染が起きるなど「はしか」の感染が続いている。国立感染症研究所によると、9月11日までに報告された患者数は計115人で、昨年の患者数の3倍を超える。 9年前にも若者の間で大流行し、大学や高校が相次いで休校する騒ぎがあった。 Read more →
「ハイブリッド肺移植」 生体移植の苛酷さ自覚したい by 松尾 芳郎 • 2016年9月2日 • コメントは受け付けていません。 今回は生命倫理の絡んだ移植医療の問題について論じたい。 今年7月17日、岡山大病院が世界2例目の「ハイブリッド肺移植」の手術に成功した、と発表した。ハイブリッドとは「混成物」の意味で、ハイブリッド肺移植は脳死したドナー(臓器提供者)と健康な生体ドナーの双方から肺の提供を受け、同時に患者に移植する手術である。昨年4月に岡山大病院が世界で初めて成功した。 Read more →