カテゴリー: 社会

特定機能病院の取り消し、どこか「たが」が緩んでいませんか

医療安全に問題があるとして厚生労働省は群馬大病院と東京女子医大病院の「特定機能病院」の承認を6月1日に取り消した。特定機能病院は高度な医療を安全に提供できると厚労省から〝お墨付き〟を与えられた施設で、全国に86病院ある。大半が大学病院だ。

 承認が取り消されると、診療報酬上の優遇が受けられなくなり、年間億単位の減収となる。病院経営にとって大きな痛手だ。

「人はどこまで長生きしていいのか」 生命倫理研究者を取材した

橳島次郎さん

いつまでも健康で長生きしていたい。古くからの人類の欲望だ。いま科学技術の急速な進歩がこの不可能な願いをかなえつつある。近い将来、iPS細胞(人工多能性幹細胞)やES細胞(胚性幹細胞)などを使った再生医療によって壊れた体の一部を新しいものと交換できるようになる。

風刺画銃撃テロ 表現の自由をどう考える

表現の自由…。これについてこれほど考えさせられたことはない。イスラム教の予言者ムハンマドを扱った風刺画を掲載したフランス週刊紙シャルリー・エブドのパリ本社が、今年1 月7日に襲撃されたテロ事件である。

テロに屈するな!問われる決意と責任

安倍晋三首相は2月2日、記者団に対し「日本がテロに屈することは決してない。食糧支援、医療支援といった人道支援をさらに拡充する」と明言。「テロと戦う国際社会において、日本としての責任を毅然として果たしていく」との決意を示した。

「どう生まれてどう死ぬか」これが今年最大の医療テーマだ

東京療院・医療シンポジウム

医療技術の進歩によって出産や死の形が大きく変わってきている。しかし社会がそれに追いついていけない。不妊治療の「生殖補助医療」と、延命治療を求めない「尊厳死」の問題である。人間はどう生まれ、どう死んでいくのがいいのか。生命倫理の大きな問題だ。この生と死について今年(2015年)こそ議論を深めたい。

STAP細胞問題 社会常識の欠如が生んだ病だ

東京療院・医療シンポジウム

「医学界の常識は社会の非常識、社会の常識は医学界の非常識…」という問題だ。お医者さんの世界は私たちの社会とかけ離れて社会常識が通用しないところがある。

代理出産、人工授精、体外受精…。生殖医療の議論から逃げるな

東京療院・医療シンポジウム

科学や医学の進歩によって法律が想定しない事態が次々と起きて法整備が追いつかない。どうルール作りを進め、高度な技術を活用したらいいのだろうか。最近、こんな思いを強くしている。

「御嶽山噴火」 情報不足が大惨事を招く

東京療院・医療シンポジウム

「木曽の御嶽山が噴火し、山頂付近で人が倒れ、山小屋からは登山者が急いで下山している。死者が出ないといいが、どうして噴火が予知できなかったのだろうか」

「エボラの大流行」 感染症とどう付き合えばいいのか

東京療院・医療シンポジウム

エボラ出血熱のアウトブレイク(地域的流行)には驚かされた。死者は2000人を超え、WHO(世界保健機関)は「感染の拡大を抑えるのに半年はかかる」との見方を示している。