カテゴリー: 航空と宇宙

中國・ロシア海軍、日本近海で合同演習を実施、ロシア軍偵察機が我国防空識別圏を侵犯

日本周辺

9月半ばから10月に掛けて、ロシア海軍と中国海軍の動きが我国周辺海域で活発化している。続いてロシア軍の新型偵察機が我国日本海沿岸に2度にわたり飛来した。以下にその概要を防衛省統合幕僚監部の報道発表を中心に、まとめてみる。今回我が国周辺に姿をみせた中国艦は、いずれも山東半島南岸の青島を基地とする「北海艦隊」所属の艦艇。

国産ロケット「H-3」、2020年度の打上げを目指し開発が進む

H-3ロケット

我国はH-IIAロケットを宇宙への運用手段として使っているが、これに続く次世代型の大型ロケットH-3は新しい基幹ロケットで、試作1号機が2020年度に種子島宇宙センターから打上げられる。H-3は2020年以降、世界市場からの受注を含めて年間6機程度の打上げを予定し、さらにその後20年間継続することを目標にしている。

クエスト・コデイアック100型機と瀬戸内Seaplanes

ゴルフ場

クエスト・コデイアック(Quest Kodiak) はクエスト航空機が作る高翼、非与圧式、単発、ターボプロップの不整地の離着陸が可能で、貨物や人員10名を運べる多用途機である。短距離離着陸性能を高めるために主翼には固定式ステップド前縁フラップを使っている。エンジンはプラット&ホイットニー・カナダ(P&WC) 製のPT6A-34ターボプロップ、出力750 shp、ドアは正副操縦士席の両側に1つずつと、後部に貨物積み下ろしと乗客乗降兼用の上下に開閉するクラムシエル・ドアを付けている。

ロシア次世代型原潜ヤーセン級2番艦「カザン」、NATO演習を偵察

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近着の外伝によると、NATO軍は、ノルウエイ沿岸を潜水し南方に航行するロシアの最新型原潜“カザン(Kazan)”(K-561)を探知したが、その位置特定/追跡に大変苦労した。“カザン”は、ロシアの“ヤーセン(Yasen)”級原子力潜水艦の2番艦でセベロドビンスク(Severodvinsk)のセブマシュ(Svmash)造船所で完成、今年3月31日に進水したばかり最新鋭艦。現在ロシア海軍への引き渡し前の試験航海を行なっている。

中国海軍艦艇、対馬海峡を北上し日本海へ

09-15駆逐艦116

防衛省統合幕僚監部によれば(29-09-15)、9月14日夜10時頃中国海軍艦艇4隻が下対馬南西120 km海域を北東に進み対馬海峡を北上し、日本海に入った。発見、追尾したのは鹿屋基地第1航空群所属のP-3C哨戒機と舞鶴基地第14護衛隊所属の護衛艦「まつゆき」及び佐世保基地第3ミサイル艇隊所属のミサイル艇「おおたか」である。

ユナイテッド・テクノロジーがロックウエル・コリンズを併合へ

UTC+Rockwell

2017年9月4日エンジン大手のプラット&ホイットニーなどの航空関連企業で構成するユナイテッド・テクノロジー社(UTC=United Technologies Corp) は、有力なアビオニックス・メーカー、ロックウエル・コリンズ(Rockwell Collins)社を300億ドル(3兆3,000億円)で買収することで両社は合意に達した、と発表した。

カッシーニ、土星探査の最終段階“グランド・ファイナル”に入る

カッシーニ探査機

カッシーニ・ミッションはこれまでの宇宙探査で最も成果を上げたミッションの一つである。NASAとヨーロッパ宇宙機構(ESA)およびイタリア宇宙機構(ASI) の共同プロジェクトで、極めて精緻に作られた探査機を使い土星システムの細部の調査をするのが目的であった。2016年末からは新しいミッショング“ランド・ファイナル(Grand Final)”に入った。そして9月15日に土星大気に突入、生涯を終える。

三菱MRJ、試験飛行中にP&W GTFエンジンが停止、緊急着陸

ver2

三菱航空機は、8月21日に発生した試験飛行中のMRJリージョナル機のエンジン故障“フレームアウト(flameout)”を受け、MRJの試験飛行を一時中断した。三菱によると、2号機”FTA-2”の左エンジンP&W製PW1200Gが飛行中に停止した。どのような試験を行なっている際に“フレームアウト”したかは明らかにされていないが、オレゴン州ポートランドの西170 kmの太平洋上に設定された訓練空域を飛行中に発生し、パイロットは直ちに左エンジンを停止した。

ピラタスPC-12独占の単発ビジネス機市場に、セスナが新型機“デナリ”で参入

Surf Air Pilatus PC-12/47E

「ピラタスPC-12」は、単発ターボプロップの旅客/貨物両用機で、小規模航空会社やリージョナル航空で愛用されている。米空軍でもU-28Aとして28機を使用中で、世界の単発ターボプロップ機市場をほぼ独占している。PC-12の成功を受け、テキストロン・アビエーション(Textron Aviation)の傘下にあるセスナ航空機(Cessna Aircraft)では、2015年にPC-12に対抗する新型機「デナリ」の開発を決めた。

ロシア機、中国機、相次いで我国の防空識別圏内を飛行

o8-22 IL-38 哨戒機

防衛省統合幕僚監部によれば、8月22日、23日、24日の3日間、ロシア機及び中国機が相次いで我国周辺に設定されている防空識別圏 (ADIZ) 内に侵入、飛行した。これに対しその都度航空自衛隊では戦闘機を緊急発進させ、領空侵犯に備えた。北朝鮮の弾道ミサイル発射の脅威に備え警戒を強める日米韓3国に対し、北朝鮮を支援する立場をとるロシア・中国は、緊張の高まりに対応し北朝鮮を援助する目的で側面からこのような行動に出たものと思われる。