国際宇宙ステーション(ISS)内部のツアー


–25分の長いビデオだが、まさしく一見の価値がある–

 

2014-02-04  松尾芳郎

 

表題は「宇宙ステーション船長、帰還の直前に宇宙ステーション内部を紹介 (Departing Space Station Commander Provides Tour of Orbital Laboratory)」と云うビデオで、長さは25分5秒ある。説明は英語だが、数回繰り返して観ると大筋は何とか理解できる。

13-11-01のISS

 

図:(NASA)このビデオが作られた2013-11-18の前、11月1日の国際宇宙ステーション(ISS)の全体想像図。奥にあるロシアの小型モジュールにソユーズ宇宙船が2基結合している様子が描かれている。

国際宇宙ステーション(ISS)の船長「サニタ・ウイリアムス(Sunita Williams)」さんが2013年11月18日に任務を終え、同僚の宇宙飛行士ユーリ・マレンチェンコ(Yuri Malenchenko)および航空機関士アキ・ホシデと一緒に帰還に向け出発の直前に、ISS内部の様子を詳しく紹介するビデオを作成した。このあと3人はロシアのソユーズ(Soyuz)TMA-05M宇宙船に乗り、無事にカザフスタン(Kazakhstan)に着陸した。

 

 

このツアーは、ウイリアムスさんが各モジュールを回りながら研究施設などについて説明する形になっている。

先ず日本の研究施設(きぼう)から始まり、ここでは生物学の研究が行なわれ、次にヨーロッパのモジュールに入り、床下のスリーピングバッグなどの紹介をする。

次いで米国の研究施設に移るが、ここは宇宙ステーション最大の規模。研究施設の他に、健康器具として自転車、それからキッチン、食事は肉、鶏肉、野菜、などの袋に分けてそれぞれに一回分ずつのパックが収納されている。次にエアロック室に入ると、ここには船外活動用の2着の宇宙服があり、それぞれは背中の生命維持装置を含め重さは300lbs になる。エアロック室の直ぐ後ろのハッチの外は宇宙空間。次ぎはトイレの説明、地上ものとはかなり異なり珍しい。それから展望室に入り、これから乗るソユーズ宇宙船の外観を眺める。米国室の案内はまだ続き、体力維持用のスクワッド装置、これはかなり複雑、無重力下での健康維持は重要なので仕方がない。次に不意の火災や減圧、宇宙からの災害時に避難する室に入り、ここは脱出可能なようにメインハッチが付く。奥には米、露、日、の国旗とそれぞれを代表する人物の写真が飾ってある。

それからロシア・モジュールに入る。ここにはドッキングホールがあり、ソユーズが接続されている。そしてこれから乗るソユーズ内部に入る。短時間の飛行に耐える装置のためか、かなり窮屈な様子である。

−以上−

本稿はダラス在住の友人からの情報による。