中国海軍、ミサイル駆逐艦など宮古島近海航行


2014年2月9日    小河正義

中国海軍のミサイル駆逐艦等が沖縄県宮古島の近海を航行した事が判った。防衛省統合幕僚監部が2月8日、公表した。それによると中国海軍の動きを探知したのは同日午後5時頃。宮古島の北東約100㌔の東シナ海。発見したのは海上自衛隊第15護衛隊(青森県大湊)所属、護衛艦『おおよど』(2,000㌧)と第5航空群(沖縄県那覇)の対潜哨戒機P3C『オライオン』。

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[(海上自衛隊)対潜哨戒機、P3C”オライオン”]

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[(海上自衛隊)護衛艦”おおよど”]

宮古島近海の東シナ海で行動が確認された中国艦艇は、『ルーヤンⅠ級ミサイル駆逐艦』、『ルーヤンⅡ級ミサイル駆逐艦』、『ユージャオ級揚陸艦』各1隻の合計3隻。沖縄本島と宮古島間を北西進し東シナ海を中国大陸方面に向かったという。在京国際軍事情報筋は3隻はインド洋、西太平洋で軍事訓練を実施していたとみている。いずれも南海艦隊所属の艦と思われ、下記の海自撮影写真に付けた説明のように、最新型の艦隊防空艦2隻が大型の新造揚陸艦を護衛して作戦行動訓練を実施していたらしい。

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図:(海上自衛隊)Luyang I 「旅洋 I」型ミサイル駆逐艦、艦番号169「武漢」。下の「旅洋 II」型と同じ大きさの艦隊防空艦。満載排水量7,000㌧、主兵装は射程35kmのSA-N-12対空ミサイル単装発射機を前後に1基ずつ、射程120kmの対艦ミサイルYJ-83 4連装発射筒4基が煙突の後ろに見える。同型艦は2隻就役中。南海艦隊所属。

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図:(海上自衛隊)Luyang II「旅洋 II」型ミサイル駆逐艦、艦番号171「海口」。中国版イージス艦と呼ばれる艦隊防空艦。艦橋周囲4面にフェイズドアレイレーダー・アンテナを配している。満載排水量7,000㌧、主兵装は射程100kmの対空ミサイルHHQ-95AMで艦橋前の6連装VLS 8基に納めている。同型艦2隻が就役中で、さらに4隻が建造中。南海艦隊所属。

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図:(海上自衛隊)ドック型揚陸艦で「崑崙山」級の4番艦と思われる。船体後部ドックにエアクッション揚陸艇4隻を収納、また輸送用ヘリコプター4機を搭載するので、本艦は立体的な上陸作戦を遂行する能力を持つ。基準排水量18,500㌧、全長210mの大型艦。揚陸兵員500~800名と戦車を含む各種車両を輸送できる。同型艦は4隻で本艦は2013年竣工の最新艦である。南海艦隊所属。

 

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