露海軍・電子偵察機、中国地方の日本海側接近で緊急発進


2014年4月6日(JST.20:45)        小河正義

防衛省統合幕僚監部は4月6日、露海軍・電子偵察機が中国地方の日本海側に接近したのを受け、要撃戦闘機を緊急発進させたと発表した。露軍機の日本海側での偵察行動は3月26日以降、之で8件目(公表分)。竹島近海の日本海西部を執拗に探索しており、国籍不明の潜水艦の動きを探知しようとしている可能性もある。

統合幕僚監部によると、4月6日、日本海中部で防空識別圏(ADIZ)を超え、中国地方を窺う国籍不明機の機影を中部、西部各方面航空隊の防空レーダーがキャッチした。待機中のF15『イーグル』戦闘機2機が直ちに緊急発進し追尾を始めた。該当機に近ずき、機種を識別したところ、露海軍の電子偵察機イリューシンIL20『クート』と判明した。

露海軍機は日本海中部から南下後、中国地方の日本海側を南西方向に針路を変え、対馬列島と隠岐の島の中間付近で楕円形の旋回飛行を実施。往路をたどり沿海州方面に去った。領空侵犯には至らなかった。北朝鮮の弾道ミサイル発射、核実験実施の威嚇の動きで、日本海での関係各国の情報収集活動はエスカレート。潜水艦も投入されているという。

5:6スクランブル

[(航空自衛隊)中国地方の日本海側に接近した露海軍偵察機の航跡]

IL20

[(航空自衛隊)スクランブル機が追尾した露海軍・電子偵察機イリューシンIL20″クート”]