ロッキード・マーチン、沿岸に接近する小型ボート等を近距離で迎え撃つレーザー兵器実験に成功


2014年5月9日(JST.11:50)                    Aaron Terruli

沿岸に近づく小型不審船、ゴムボートを一瞬で撃破する地上発射型レーザーが、ロッキード・マーチンが開発、実験で性能を証明した。同社が5月7日、公表した。

新兵器は『ADAM』(AreaDefense Marinetime System)と呼ばれ、ファイバー・レーザーで10kWの出力を出す。有効射程は5㌔、1.2㌔迄接近しても、標的の無力化が可能。

実証テストは、カリフォルニア州沖合で実施。標的の2隻のボートは、沿岸から1.6㌔離れた海上で撃破された。所要時間は30秒以下だった。沿岸防衛の短距離迎撃レーザー兵器の実用化は小型船、ゴムボートでカモフラージュした敵の攻撃を阻止することが可能なほか、無人小型攻撃機、Qassamuロケットの要撃に道を開く。

ロッキード・マーチンは『ADAM』について市場に出回る民生品を活用。開発経費の圧縮で、近距離でちかずく脅威に対応するニーズに応えると見ている。

同社は30年以上、レーザー攻撃兵器の技術開発の蓄積がある。空飛ぶ弾道ミサイル迎撃システムにも参画していた。

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[(Lockheed Martin,上下共)”ADAM”の餌食になったカリフォルニア州沖合の標的の小型船]