中国、陸上配備型・対弾道ミサイル迎撃実験に成功。2010年以降3回目で、技術力を誇示。


2014年7月26日(JST.10:00)                                 Aaron Terruli

中国が陸配備型の対弾道ミサイル迎撃実験に成功した。2010年この種の実験に初めて成功して以来、今回が3回目。MDA(米ミサイル防衛局)が6月下旬、太平洋上で宇宙空間を飛行中の弾頭を迎撃する実験に成功した事に対する、中国も同種ミサイル開発の基礎技術力を示威したと分析される。

実験は7月23日、実施。中国国防部のウェブサイトで速報した。発表は実験成功の事実だけにとどめる極めて簡単な内容。詳細は一切明らかにしなかった。

中国は、対弾道ミサイル迎撃システム開発に取り組む少数の国家の一つ。2010年、初めて実験に成功した事が明らかになった。

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[(中国国防部)軍拡路線の政策を進める習近平・中国国家主席]

ミサイル防衛専門家は中国のこの分野での実力を推し量るには『上昇加速中、宇宙空間到達後の飛行中、標的に突進する最終時点ーのいずれかだったが焦点』。しかし詳細が不明なので、今後の動向を警戒、監視する必要がある。

米国の中国軍事アナリストは『実戦段階ではなく、あくまで対弾道ミサイル迎撃システムを負けずに開発中の意思表示』。6月22日、MDA(米ミサイル防衛局)が過去6年の実用開発をへて初の陸上配備型、迎撃ミサイル標的撃破に成功したことへの、中国側のメッセージともとれる。

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[(MDA、Boeing)陸上配備型の弾道ミサイル・迎撃ミサイルの発射の様子]

中国は対弾道ミサイル迎撃分野では、地上からレーザー光線を利用、偵察衛星を目がけた照射実験や、衛星を攻撃する兵器開発でペンタゴンの警戒感を煽っている。目標に突入する敵の弾頭への対応、早期警戒監視網、宇宙空間の偵察衛星ー等のシステム実用化で、ある程度の進展を遂げつつあると見るべきだろう。