ウクライナ、露を含む4ヶ国外相、ベルリンで休戦の途探る。最中、ウクライナ空軍、ミグ29戦闘機撃墜さる。


2014年8月18日(JST.08:10)                                      John Bosnitch

ウクライナ危機打開と早期休戦実現の途を探るウクライナ、露など4ヶ国外相会議が2ヶ月ぶりに実現した。とりあえずは双方の腹の探り合いに終始した模様で、最終解決は米、英首脳を含むウクライナ問題のサミット開催が必要となりそう。

4ヶ国外相会議が行なわれたのは8月17日、ベルリン。出席したのはパブロ・キムキン(ウクライナ)、セルゲイ・ラブロフ(露)、ローレン・ファビウス(仏)、フランク-バルター・シュタインマイヤー(独)各外相。

会議進行役の独外相はこの会議で !)ウクライナ東部での休戦早期実現。2)ウクライナの国境保全の原則確立。ーを改めて強調したうえ、ウクライナ、露軍の直接対決の回避のためあらゆる犠牲を払う必要性も指摘した。

ウクライナ政府は国境で足止めを食っていたロシア人道支援物資輸送コンボイのウクライナ領入域にようやく”ゴーサイン”をだしたが、ラブロフ外相は会議の席上、ウクライナの全住民の意思尊重、緊急の休戦実現、人道支援の確立ーを挙げ、紛争の非はウクライナの姿勢との立場を譲らなかった。

そうした最中、8月17日、早朝、ウクライナ空軍のミグMIG29『フルクラム』戦闘機1機がウクライナ東部ルガンスク州で撃墜された。ウクライナ軍スポークスマンが正式に確認したという。パイロットは脱出に成功、救出された。

露側は、ウクライナ空軍が”塩漬け”状態だったミグ戦闘機を現役復帰させた途端に東部での政府軍の軍事活動が加速したと、同型機の作戦行動に警戒を緩めていない。

しかし、4ヶ国外相が2ヶ月ぶりに顔を揃え、同一テーブルに着席した意義は大。民間人を巻き込むこれ以上の死傷者増加は双方に取って得策ではない。これを機に、ウクライナ問題解決へ向け、関係国首脳が集合するサミット開催が待たれる。

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[(MIG RAC)撃墜されたウクライナ空軍のミグMIG29″フルクラム”の同型機]