月別: 2020年7月

LiDARの開発と応用(第6回) 自動車への応用(その3)

図6

2020年1月22日の第1回で紹介した様に、LiDARは、Light Detection and Ranging (光検出と測距)もしくはLaser Imaging Detection and Ranging (レーザー画像検出と測距)の略で、光を用いたリモートセンシング技術の一つである。今回は、自動車関連分野に関する応用で、自動運転のセンサーとしての欧米のLiDAR開発企業の紹介の二回目とする。数多くのスタートアップ企業が生まれて来ており、技術開発および価格の競争は厳しくなっている。次回は最終回として、日本およびアジアの企業の紹介をする予定である。

(As explained in the reports dated January 22 and April 11, LiDAR, the acronym of Light Detection and Ranging or Laser Imaging Detection and Ranging, is one of remote-sensing technologies applying optics. This report is the second issue of LiDAR vendors mainly in North America and Europe adopting their technologies to the autonomous driving. Many start-up companies are popping up the world over, and competing each other in terms of their technologies and costs. Japanese and Asian vendors are introduced in the next issue, which is the last one of the LiDAR series.)

ブーム超音速機 ”XB-1”の 組立てが進む

6月20日XB-1組立

英仏共同開発のコンコード(Concore)が退役して17年が経過、6年前に設立されたコロラド州のベンチャー企業の手で超音速旅客機「オーバーチュア(Overture/序曲)」の開発が始まった。その技術実証機となる戦闘機ほどの機体が間も無く完成する。(Seventeen years after retirement of the Anglo-French Concorde, a small size supersonic prototype aircraft is nearing completion by Boom Supersonic in Colorado, founded six years ago. It is a trial toward development of the civil supersonic airliner “Overture” of the 21st century.)

ジェームス・ウエブ宇宙望遠鏡打上げ、来年10月に

20-07撮影のウエブ望遠鏡

NASAは、フランス領ギアナから打上げるジェームス・ウエブ宇宙望遠鏡の打上げ予定日を2021年10月31日に変更する。これまで2020-03-31を予定していたが、武漢コロナ・ウイルス感染拡大と技術的課題のため延期されることになった(2020-07-17発表)。(NASA now is targeting Oct. 31, 2021, for the launch of the James Webb Space Telescope from French Guiana, due to impact from the coronavirus pandemic, as well as technical challenges. Previously, the Launch was targeted in March 31, 2021.)

NASA、ジェームス・ウエブ宇宙望遠の総合システム試験を実施

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ウエブ宇宙望遠鏡は、このほど最終的な組立てが完了、全システムの接続が完了たので、重要なソフトウエアと電気システムの最終試験を実施した。これまでは個々のシステムの試験が終り、それぞれの機能についてはデータが得られている。しかし組立てが完了した姿で、各システムが互いに干渉せず正常に作動することを確認する必要がある。この試験が「総合システム試験 (CST)」と名付けた今回の試験である。(Now that NASA’s James Webb Space Telescope has been assembled into its final form, testing teams seized to perform a critical software and electrical analysis on the entire observatory as a single vehicle. Known as a Comprehensive Systems Test or CST, this was the first full systems evaluation that has ever been run on the observatory, and the final activities the team will perform.

政策なしの都知事選挙、惨敗のオールド野党

本稿は鳥居徹夫氏の寄稿である。7月5日に行われた東京都知事選挙は、小池知事の圧勝となった。選挙戦では、ネガティブな小池知事の個人攻撃はあったが、対立候補や野党は政策やビジョンを示すことはなかった。
コロナで顕著になった東京一極の弊害、在宅勤務など働き方改革の支援、食料自給率が1%という東京のリスクマネージメントなど課題は多い。ところが野党の合流とか共闘という次元の政局に、政策が埋没してしまったと言っても過言ではない。
投票率は55.0%。マスコミでは当初、投票率の大幅な低下を予測していた。それは自民党が独自候補を擁立せず、野党候補の一本化もできなかったなどである。
保守が分裂、野党一本化で激戦となり小池百合子が初当選した2016年の前回選(59.7%)には及ばなかったものの、石原慎太郎氏が再選した2003年(44.9%)や、舛添要一が当選した2014年(46.1%)をも上回った。
投票率がメディアの予測を上回ったのは、コロナ対策が選挙の主要争点となり、有権者が高い関心を持って投票所に足を運んだようである。
野党にとって、都知事選挙は政局に過ぎなかった。

私たちは次の感染拡大にどう備えたらいいのだろうか

『流行性感冒』㈪

本稿は木村良一氏の寄稿です。パンデミック(世界的流行)を続ける新型コロナウイルス感染症は今年の秋から来年にかけて日本国内で第2波、第3波の流行を巻き起こすというのが、多くの専門家の見方である。ウイルスの感染力や病原性(毒性)は強まるのか。私たちは新たな感染拡大にどう対応し、どう備えたらいいのだろうか。手元に『流行性感冒』という本がある=写真。新書版より少し大きいサイズで、函(ケース)が付いている。サブタイトルが『「スペイン風邪」大流行の記録』」。

LiDARの開発と応用(第5回) ‐自動車への応用(その2)‐

図0

2020年1月22日の第1回で紹介した様に、LiDARは、Light Detection and Ranging (光検出と測距)もしくはLaser Imaging Detection and Ranging (レーザー画像検出と測距)の略で、光を用いたリモートセンシング技術の一つである。今回からは、自動車関連分野に関する応用として、自動運転への応用を行っているLiDAR開発企業の状況を紹介する。多くの種類のLiDAR技術が開発され、そのうちの幾つかは商用車に採用されている。LiDARの開発企業は、この数年に立ち上がったスタートアップ企業が多いが、そのうちの何社かは、大手自動車企業と既に提携関係、出資関係を築いている。今回および次回は欧米の海外企業を中心として紹介、最終回に日本および中国の企業の紹介をする予定である。

(As explained in the reports dated January 22, LiDAR, the acronym of Light Detection and Ranging or Laser Imaging Detection and Ranging, is one of remote-sensing technologies applying optics. In this report, LiDAR vendors adopting their technologies to the autonomous driving are introduced. Various types of LiDAR technologies have been developed and some of them have been already deployed to commercial vehicles. Many of LiDAR vendors are start-ups, which initiated their operations within a few years, and some of them have set up relationships with big auto manufactures. US and European vendors are introduced in this report and the next one, and Japanese and Asian vendors in the last one.)