本稿は木村良一氏の寄稿です。隔壁の残骸を見てきた。38年前の8月12日、群馬県上野村の山中に墜落したあの日航123便の後部圧力隔壁である。羽田空港を臨む東京モノレール・新整備場駅前の「日本航空安全啓発センター」には、隔壁のほか、垂直尾翼、後部胴体、客室座席などの残骸が展示されている。どれも大きく裂け、ひん曲がり、墜落の衝撃の激しさと悲惨さを物語っていた。
投稿者: 松尾 芳郎
令和5年8月、我国周辺での中露両軍の活動と我国/同盟諸国の対応
中露軍の脅威に対抗、空自・米豪空軍との共同訓練を一段と強化
7月19日グアムのアンダーセン・空軍基地(Andersen Air Force Base, Guam)に「インド・太平洋に展開する6カ国の空軍が集結、展示訓練/エレファント・ウオークを行なった。参加したのは、U.S.、U.K.、カナダ、オーストラリア、日本、およびフランスの各国空軍の戦闘機、爆撃機、輸送機、それに給油機など23機。
(Six allies joined in an elephant walk at a Andersen Air Force Base, Guam, on July 19, show casing the international air armada they are currently fielding in the Indo-Pacific. The U.S., U.K., Canada, Australia, Japan, and French all contributed to the 23-plane formation, which included fighters, bombers, transport, and aerial tankers.)
ゼロアビアとMHI RJ、リージョナル機CRJの水素電動化を進める
米英両国に拠点を持つ水素電動航空機の開発企業「ゼロアビア(ZeroAvia)」は、三菱重工の子会社でCRJ-700リージョナル旅客機の型式証明権を保有するMHI RJエビエーション社と協議、CRJ-700のエンジンをゼロアビア製の水素電動エンジンZA 2000RJに換装し、実用化することを決めた。
(ZeroAvia, the British/American hydrogen-electric engine developer, announced it has identified clear application for hydrogen-electric, zero-emission propulsion system for regional jet. A technical study conducted with MHI RJ, Type Certificate holder of Bombardier CRJ-700, for retrofit with ZeroAvia ZA 2000RJ engine to CRJ-700 regional jet.)
NASAローマン宇宙望遠鏡、宇宙に漂う地球サイズの惑星400個を発見するか
NASAと大阪大学の研究チームは、太陽のような恒星から離れて宇宙空間を漂流する系外惑星の数は、地球のように太陽/恒星を回る惑星よりはるかに多い、とする論文を発表した。NASAは2027年5月に「ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡(Nancy Grace Roman Space Telescope)」を打ち上げる。この論文では、「ローマン望遠鏡」は400個ほどの地球サイズの「漂流惑星(rogue planet)」を発見できそうだ、と述べている。そして既に地上望遠鏡で「漂流惑星」1個を発見したと明らかにしている。
(New research by scientists from NASA and Osaka University suggests that rogue planets, drifting through space untethered to a star, far outnumber than the orbit stars like our Earth. The results imply that NASA’s Roman Space Telescope, launch by May 2027, could find 400 Earth-size rogue planets. This study has identified one such candidate.)
令和5年7月、我国周辺での中露両軍の活動と我国/同盟諸国の対応
「パンデミック」はまた必ずやってくる
ボーイングとエアバスのCEO、エビエーション・ウイーク誌に将来を語る
ボーイングCEOデイビッド・カルホーン(David Calhoun)氏はワシントン州シアトルで、エアバスCEOギョーム・フオーリイ(Guillaume Faury)氏はパリで、それぞれエビエーション・ウイーク誌の記者と会見、当面の課題および将来の見通しについて語った。以下はその要旨と解説。
(Boeing CEO David Calhoun sat down with Aviation Week editors Joe Anselmo, Guy Norris and Sean Broderick at Commercial Airplane Delivery Center in Seattle, discussing wide range of current and future subjects the company is being met. Airbus CEO Guillaume Faury spoke current challenges and the road ahead with Aviation Week Senior European Defense Editor Tony Osborne and Executive Editor for Commercial Aviation Jens Flottau in Paris. Following describes brief talks. )
令和5年6月、我国周辺での中露両軍の活動と我国/同盟諸国の対応
新型コロナ 「感染症とは何か」を考えるときだ
本稿は木村良一氏の寄稿です。 新型コロナウイルスによる未知の感染症が発生し、中国湖北省武漢市でアウトブレイク(地域的流行)が始まったのが2019年12月だった。それ以来3年半以上にわたってほぼ毎月毎回、新型コロナの問題点をこの「メッセージ@pen」に書いてきた。数え上げてみると、感染症に関係した筆者の記事は約40本になる。
この3年半という間に世界中に感染が拡大して多くの死者も出した。だが、幸いなことに画期的なmRNAワクチンが登場し、より多くの人々が免疫を獲得した。重症の新型肺炎に対する治療方法が確立し、治療薬の開発や後遺症治療の研究も進んでいる。
日本では5月8日に感染症法上の扱いが2類相当から5類に変わるなど、新型コロナと私たちとの関係、つまり防疫の態勢や感染した場合の対症方法は一般的なものになってきた。