
ソビエト体制崩壊後しばらく停滞していたロシアの航空宇宙と防衛産業は、プーチン大統領の下で息を吹き返し、以前をしのぐ勢いで発展しつつある。その象徴が8月25日に動画付き記事で紹介した「露、初の本格ステルス戦闘機『T-50』が2016年に実戦配備」である。露空軍は同機を60機導入する予定とされるが、PAK FA T-50に組込まれた新技術を中心にここで補足したい。
防衛省統合幕僚監部は7月10日「2013年4~6月の航空緊急発進(スクランブル/scramble)は115回となり前年同期比で40%増えた」と発表した。この時期としては2005年以降で最多となる。如何に我が国周辺の緊張が高まってきているかが判る。
国別でみると対中国機が69回、前年同期は15回だったので4倍以上に増加した。対ロシア機は31回で、昨年同期の62回から半減した。残りは対北朝鮮機の9回、その他となっている。
空自の配備方面別に見ると、沖縄那覇基地の南西航空混成団からの発進が最も多くて75回(前年同期は19回)、続いて北部航空方面隊が20回(同39回)、中部航空方面隊が14回(同12回)等となっている。