
本稿は木村良一氏の寄稿です。 新型コロナウイルスによる未知の感染症が発生し、中国湖北省武漢市でアウトブレイク(地域的流行)が始まったのが2019年12月だった。それ以来3年半以上にわたってほぼ毎月毎回、新型コロナの問題点をこの「メッセージ@pen」に書いてきた。数え上げてみると、感染症に関係した筆者の記事は約40本になる。
この3年半という間に世界中に感染が拡大して多くの死者も出した。だが、幸いなことに画期的なmRNAワクチンが登場し、より多くの人々が免疫を獲得した。重症の新型肺炎に対する治療方法が確立し、治療薬の開発や後遺症治療の研究も進んでいる。
日本では5月8日に感染症法上の扱いが2類相当から5類に変わるなど、新型コロナと私たちとの関係、つまり防疫の態勢や感染した場合の対症方法は一般的なものになってきた。