露、巡航ミサイル原潜で火災事故。ウラジオ近郊の造船所で修理中


ー原子炉からの放射能漏れ無し。軍、非常事態省の消防隊が制圧に当たるー

2013-09-16    ジョン・ボスニッチ(ベオグラード)

2013-09-19 Revised

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図:(Wikipedia) 「トムスク(Tomsk)」は、ロシア海軍の949A計画で製造された巡航ミサイル潜水艦11隻の中の1隻。同型艦「クルスク(Kursk)」は2000-08-12に大事故で喪失。長さ155m、加圧水型原子炉2基で20万馬力を出し、水中速力は32kt。500㌔㌧核弾頭付き「P-700グラニット」巡航ミサイルを24基搭載する。2010年からウラジオストック近郊のドックで修理に入っていた。西側コードは「オスカーII」。

露海軍の巡航ミサイル搭載、原子力潜水艦『トムスク』(最大排水量、19,400トン)で9月16日、朝、火災事故が発生した。イタル・タス、ノーボスチ通信等、ロシアのメディアが一斉に報じた。欧米の有力メディアも直ちに転電した。最新の情報では海軍、非常事態省の緊急消防隊が急行し、ほぼ制圧した模様だ。露・沿海州のウラジオストック港に近い造船所で修理工事中に発生。船体から一時、黒煙が激しく立ち上ったが、原子炉からの放射能漏洩等には至っていない。露原潜の修理中の火災事故としては2011年12月末北極圏のムルマンスク港に近い造船所でSLBM原潜『エカテリンブルグ』で大規模な火災が発生。原子炉は休止中で放射能漏れは発生しなかった。しかし原潜修理工事での杜撰な安全管理が批判の的だった。

ー以上ー