豪州、対潜水艦・海上輸送ルートの安全保障体制強化でボーイングP8A型機導入へ


2014年2月22日     マーク・デブリン(米フロリダ州マイアミ)

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[(Boeing)中国の海軍力増強を睨んで嘉手納基地に先行配備した最新対潜哨戒機ボーイングP8A”ポセイドン”]

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[(Boeing)インド海軍も中国海軍の海上覇権牽制で、ボーイングP8I”ポセイドン”をいち早く導入]

豪州空軍が太平洋、インド洋等での対潜水艦哨戒能力強化、民間船舶輸送ルート輸送安全確保に一層、力を注ぐ。その目玉として、ボーイングP8A『ポセイドン』対潜哨戒・海上情報収集機の導入を事実上、決めた。ロイター通信がこのほど報じた。同型機8機を導入2017年から実戦配備する。

豪州は鉄鉱石、原油、天然ガス等、豊富な資源供給国として対外輸出で安全な海上輸送ルート確保が、国家安全保障体制と密接に絡む。特に輸送ルートは太平洋、インド洋、マラッカ海峡等、現在、微妙な国際情勢下にある。

特に中国の最近、顕著な海洋覇権獲得の動きに豪州軍も重大な関心と懸念を寄せている。

8機のP8A『ポセイドン』部隊が編制されると豪州がパトール可能な海洋面積は250万平方哩へ拡大、同盟関係にある米海空軍との連携が一層強化される。米国はインドに対し同国仕様のポセイドンを既に輸出。豪州への輸出についてもテクノロジー・トランスファー(技術移転)で問題は生じない、米豪政府間の交渉はさほど困難ではなさそう。契約総額は36億㌦と推定される。