海自、水陸両用救難機、『US-2』が威力発揮。沖の鳥島桟橋工事現場事故の捜索救難活動で


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[(海上自衛隊)インド等アジア、欧州の国が導入に関心を寄せるライバル無き、国産水陸両用救難機”US-2″]

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[(海上自衛隊)波高3㍍の荒海上でも発着可能で、与圧胴体を有し、航続距離が一段と向上した新明和”US-2″]

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[(海上自衛隊)水陸両用機のパイオニア機だった新明和”US-1A”。いずれ後継機の”US-2″がその座を取って代わる]

2014年4月1日(JST.12:10)                小河正義

海上自衛隊が世界に誇る水陸両用救難機、新明和『US-2』型機が無人の、沖の鳥島、桟橋工事での捜索救難活動で威力を発揮した。東京の南約1,700㌔の洋上にいち早く特殊救難隊員と装備品を現場直近に輸送可能な手段は、同型機をおいて他に無い。

3月30日午前7時半頃、事故が発生した。沖の鳥島で岸壁建設工事中、海路輸送中の中央桟橋用の施設が転倒し、作業員16人が海中へ転落。今なお2人が行方不明だ。満潮時に水没する上、遠距離の地で、海上保安庁は同日夜、海上自衛隊航空集団指令官に特殊救難隊員、関連装備品輸送で災害派遣要請をした。夜明けを待って3月31日、山口県岩国の第31航空群所属、『US-2』型機が現場へ急行、上空から那覇基地から飛来したP3C『オライオン』が運航支援に当たった。残念ながら行方不明者の発見には至らなかったが、捜索救難活動で実力を遺憾なく発揮した事は言うまでもない。

安倍内閣は武器輸出3原則の見直しで政策転換し、『US-2』型機の輸出解禁に踏み切る見通しという。懸命な方針だ。野党主張からすると、IC関連部品だって兵器の需要部品を構成している。幼稚な議論から早く脱却する事が肝要だ。

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[(国土交通省関東地方整備局)上空から見た沖の鳥島で進む桟橋工事]