エアバス、A350XWB機、横風テストを終了。ケフラビク空港で


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[(AIRBUS)ケフラビク空港での横風耐久テスト]

2014年7月10日(JST.10:50)                                John Bosnitch

エアバスが次世代省エネWBJ、A350XWB型の横風耐久テストをこのほど無事終了した。同社が7月10日までに発表した。『型式証明』取得の残された関門は離陸時に最大推力でテイク・オフを中止する滑走路上のフルストップ実験などわずかとなった。

離発着時の横風耐久テストは気象条件から、アイスランドの首都、ケフラビク空港に設定した。同地での横風テストは、設計通り強烈な横風を受けても見事発着操縦が可能な事が証明された。

通常は、航空機は離着陸時、風向きに正対して行う。滑走路も卓越風と称される年間最多の風向に建設される。しかし、暴風雨の接近で風向が機体の横向きに吹き付けるケースがいずれの空港でも発生。自然の天候の変化でこれに打ち勝つには、横風時の発着能力の限界を見極める必要性がある。

空港で発着時の機体姿勢を見れば、蟹の横這いの様に滑走路に接近した機体が、タッチダウンするとすぐ機首を立て直す、パイロットのプロフェショナルな仕事ぶりを眼の当たりされた方も多いはず

専門用語では着陸降下中のクラブ(CRAB)方法と、タッチダウン直前から始るデ・クラブ(DE-CRAB)方法の2段階飛行だ。

ケフラビク空港での横風耐久テストを終えた事で残る『型式証明』の関門はわずかとなった。2014年第3四半期の取得と、同年末迄のカタール航空へのA350XWB型機納入は確実。

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[(AIRBUS)テスト飛行に重大な問題は無くA350XWB型機のデビューは近い]

☆ エアバスは7月10日までにEASA(欧州飛行安全庁)、FAA(米連邦航空局)にA350XWB型の整備関連マニュアルを提出した。両監督官庁から許可が下れば、地上整備士の訓練養成、航空会社の対応が一層加速する。