月別: 2021年5月

人工衛星への電波応用(第2回) - 通信衛星 (1) -

図0

衛星による通信は、地表面もしくは海底に沿ったケーブルによる通信および短波(主として数MHz~数10MHz)による通信が主要な手段であったグローバルな通信の形態を大きく変えるものとなった。これまでに打上げられた通信衛星の累積の数は膨大であり、そのうちの代表的な物を、今回と次回の二回に分けて報告をすることにしたい。今回は、初期(1980年代までを目途として)の通信衛星(除く日本)について紹介を行い。次回は日本の通信衛星の経緯および、現段階での衛星通信の状況及び将来的な大容量衛星通信の計画などに関して紹介することとしたい。

Satellite communications have significantly changed the form of global communications, in which cable communications along the surface of the earth with shortwave radio technology (mainly several MHz to several tens of MHz) was the main means. The cumulative number of communication satellites launched so far is enormous, and I would like to report on the typical ones dividing two sections. This time, I will introduce the early days (until 1980s) communication satellites (excluding Japan). Next time, would like to introduce the history of Japanese communications satellites, the status of satellite communications as of now, and plans for future large-capacity satellite communications.

海上保安庁、 MQ-9B シー・ガーデイアン無人機の導入を検討

20-10-29 八戸共同

海上保安庁は2020年6月26日、海難救助、排他的経済水域(EEZ)および領海への侵犯監視、などに対処するため遠隔操縦無人機(RPA=Remotely Piloted Airplane)の導入を検討すると発表した。これに基づき海自八戸航空基地を拠点にして同年10月15日から11月10日の間、「MQ-9Bシー・ガーデイアン」の運用試験が行われた。「MQ-9Bシー・ガーデイアン」は、米空軍が配備する「MQ-9リーパー(Reaper)」多目的無人機を非武装化した派生型で、米国では国土安全保障省 の税関・国境警備局(CBP)が採用している。(Japan Coast Guard announced June 26, 2020, studying to obtain Remotely Piloted Airplane for search & rescue, reconnaissance, and surveillance purpose. According to the Agency, a General Atomics Aeronautical Systems MQ-9B Sea Guardian made demonstration flights for 25 days long periods in October thru November, 2020. MQ-9B Sea Guardian is a unarmed version of MQ-9A Reaper, deployed for US Air Force. The Customs and Border Protection, US DHS also operates MQ-9B Sea Guardians.)

スペースXスターシップ試作機SN15、着地に成功! ー有人月着陸へ一歩前進―

スクリーンショット 2021-05-17 14.56.01

2021年5月5日(水曜日)午後5時24分、スターシップ試作機SN15は高空飛行試験を終えてゆっくりと着地スポットに着陸した。これまでの試験でいずれも着地で失敗・爆発しているため、人々が固唾を呑んで見守る中での成功だった。これまでの4回の試験では、いずれも高度10 kmに上昇、ここで「ベリー・フロップ(bellyflop)」つまり”姿勢を垂直から水平に”する操作を行い、降下するのには成功したが、着地に失敗、爆発・炎上した。(On the afternoon of May 5th, 2021, at 05:24 PM local time, SpaceX made its fifth attempt at a high-altitude test flight and soft landing with a Starship prototype. Given the outcomes of the previous test, this event had many people on the edge of their seats. In all four attempts, the prototypes managed to reach their maximum altitude and pull off the bellyflop maneuver, but then exploded during landing (or shortly thereafter).)

生命および幸福追求権は国民の権利、外交や防衛、国内諸制度も適正な憲法に‼

憲法改正の手続きに関する国民投票法改正案が5月11日に衆議院本会議で可決され参議院に送付され、今国会の会期中(6月16日まで)に成立する見通しである。
昭和憲法の13条に「立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要」とする国民の権利について、「生命、自由及び幸福追求」と明記されている。国民の生命や財産、自由のために自衛隊員などが頑張っているが、彼らに憲法上の市民権を与えることが急務である。
防衛は、国の大切な役割である。個別的であれ集団的であれ自衛権の行使は、憲法解釈上の問題ではない。
外交とは、血を流さない戦争であり、パワー・軍事力なしでは相手から譲歩を引き出せない防衛力の活用は平和と安全の維持のために常時活用できる体制の構築が必要とされる。
自衛隊と自衛隊員に、憲法上に市民権を与え、誇りをもって国民の負担に応えることは、独立国日本として当然である。まさしく憲法改正こそが、国民の責務といえよう。

スペースX、スターシップSN 15 高空試験/着陸に成功

スクリーンショット 2021-05-06 13.38.22

5月5日水曜日(現地時間)、スターシップSN15(15号機)は、スペースXの宇宙基地から5回目となる高度10 kmの高空飛行に挑戦、安全な着地を含め完全な成功を収めた。(On Wednesday, May 5. 2021, Starship prototype SN15 successfully completed SpaceX’s fifth high-altitude flight test with first safe return to a landing spot on Starport in Texas.)

新型コロナは駆逐できない。うまくコントロールしながら付き合っていくべきだ

20201222-OYT1I50021-1

本稿は木村良一氏の寄稿です。 3回目の緊急事態宣言が4月25日に出された。期間はGWを挟んだ5月11日までで、感染が急拡大している東京、大阪、京都、兵庫の4都府県で人の流れを減らし、第4波ともいわれる流行を抑え込もうというわけだ。感染を急拡大させている原因は変異ウイルス。主流はイギリス由来の「N501Y」。ウイルス表面のスパイク(突起)に存在する501番目のアミノ酸(タンパク質の構成物質)が既存ウイルスのN(アスパラギン)からY(チロシン)に置き換わっていることからこの呼び名が付いている。人の細胞に取り付くスパイク部分が変異したことで、感染力が強く、発症から重症化までのスピードも速いといわれる。若年層でも重症化が指摘されている。すでに日本各地に広がり、5月中には既存のウイルスを追い出し、このN501Yに入れ替わるという。

水素エネルギー推進航空機開発の歴史と現状

図1

本稿は小林哲也氏の寄稿です。 脱炭素社会を目指す世界的な動きの中で、国際民間航空機構(ICAO)は2010年にカーボン・ニュートラル・グロース2020(CNG2020)を発表し、その中で二酸化炭素(CO2)削減目標として、2050年までに、燃料効率を毎年2%改善し、2020年以降、国際航空からのCO2排出を増さないことを掲げた。目標達成には航空機の電動化が必要で、大容量リチウム・イオン・バッテリーの開発が行われている。しかし、バッテリー技術だけではリージョナル航空機(50~100人乗り)を飛ばすことは難しく、水素燃料電池や水素エンジンなど、水素エネルギーを使った航空機の実用化が必須となる。水素エネルギーを利用した航空機の開発は、古くから行われてきているので、その歴史と現状についてここに纏めてみたい。

令和3年4月、我国周辺における中露両軍の活動と我国/同盟諸国の対応

スクリーンショット 2021-04-29 13.07.02

令和3年4月、我国周辺における中露両軍、および北朝鮮の活動と、我国および同盟諸国の動きに関し、それぞれの公的部門から多くの発表があった。以下にその項目と内容を紹介する。今月の注目すべきニュースは次の通り;― ① 4月17日大臣記者会見 電子戦部隊を全国に展開 ② 4月26日発表 英海軍空母打撃群が近く日本に寄港 ③ 4月03日、27日発表 中国海軍空母艦隊が宮古海峡を往復 ④ 4月05日発表 日仏米豪印合同訓練(ラ・べルーズ)を実施 ⑤ 4月02日発表 米空軍F-22戦闘機と空自F-35A戦闘機、日本海で共同訓練を実施.(The military threats from Russo-Chines Forces around Japanese Island and Taiwanese were reported active. Following five were noteworthy items ;- 1) Japan’s DOD announce to deploys the new electronics war system (NEWS) in six bases around Japan.. 2) UK’s HMS Queen Elizabeth Strike Group will visit Japan. 3) Chinese Aircraft Carrier strike group went and back through Miyako strait. and etc. )