カテゴリー: 航空と宇宙

この100年間のエンジン発達史(その1)

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1916年に創刊し100周年を迎えたエビエーション・ウイーク誌は、2015-10-26〜11-08号に「Wings Around the World」と題して“民間航空輸送における技術進歩の足跡”の記事を発表した。その続編で2015-12-21〜 2016-01-03号に「Feedback Power Point」、すなわち“この100年間のエンジン発達史”が掲載された。以下(その1〜4)はそれを元に多少の解説をしたものである。

ロシア機、日本全域の周回飛行と北部日本へ接近飛行を行う

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(27-12-21)にロシア空軍の戦略爆撃機Tu-95型機2機が日本海能登半島沖に接近、南西に飛行、沖縄本島と北海道を含む我が国のほぼ全域を周回した。また早期警戒管制機(AEW)ベリエフ(Beriev) A-50型機1機が日本海の北海道沿岸から東北沿岸にかけて飛行した。いずれに対しても航空自衛隊戦闘機が発進し、行動を監視、追跡し領空侵犯を防いた。

機体発注と客室改装の増加で、シート生産が間に合わない!

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この数年エアラインからの新造機発注が急増しているのに加え、使用中の機体の客室改装要求が増えているため、シート・メーカーは未曾有の受注残を抱えるようになっている。シート・メーカーは対応に追われているが、エンジニアの不足、部品サプライヤーの不足、それに型式証明取得に関わる問題のため、新造シートの引渡しが遅れ勝ちになっている。

国内生産のF-35A初号機組立てが名古屋で開始

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我が国の次世代戦闘機F-35Aのライセンス生産初号機の組立てが始まった。三菱重工が、米国防総省が認定する”FACO”と名付けた設備、「最終組立てとチェックアウト・ライン(FACO=Final Assembly and Checkout Line)」を三菱重工小牧南工場内に「名古屋FACO」として設置し、ここで12月15日からF-35Aの最終組立を開始した。

中国艦隊、相次いで東シナ海から太平洋に進出

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防衛省統合幕僚監部の発表によれば、12月7日(月)および同13日(日)に、中国艦隊が相次いで東シナ海から東に向かい西太平洋に進出した。満載排水量23,000トンの最新鋭大型補給艦を伴っているところから、西太平洋あるいは南シナ海で演習あるいは示威行動を行う可能性が大きい。

エアバスA320neoの就航はルフトハンザで開始

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エアバスはこのほどA320neo初号機の引渡し先を、予定していたカタール(Qatar)航空からルフトハンザ(Lufthansa)に変更した。
搭載のP&W製PW1100G-JMエンジンに運用上の制限が課せられているためだ。制限を解消するためにP&Wは駆動シャフトのベアリングと関係ソフトの交換を進めている。改修が終わるまで、エンジンは始動後3分間アイドル運転を続けなくてはならない。

GE、新型ターボプロップでP&WC PT6Aが独占する市場に参入

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GEエビエーション(GE Aviation)は、テキストロン・エビエーション(Textron Aviation)と共同で、新型ターボプロップ・エンジンを開発する、と発表した。新型ターボプロップはテキストロンが開発中の新型ビジネス機に搭載される。発表は、11月16日にラスベガス(Las Vegas, Nevada)で開催中の全米ビジネス機ショー(NBAA=National Business Aviation Association’s Tradeshow)で行われた。