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頼りない岸田首相、奮闘する自民党の面々

本稿は鳥居徹夫氏の寄稿である。約30年ぶりに首相の座を射止めた宏池会(岸田派)であるが、宏池会は財務省寄りであり、岸田首相が首相の座にあることで、財務省は何としても政権を死守したいところ。そのためには岸田文雄が自民党総裁であり首相であり続けることが肝要である。
岸田首相は突如、防衛増税を訴え、異次元の少子化対策と称して消費税率のアップも検討対象と訴えたが、多くの自民党議員が反発し岸田首相が押し切られた。
岸田首相が、積極財政論者に突き上げられて押し切られても、財務省は容認する。そして岸田政権を擁護する。
つまり岸田政権が弱体化すればするほど、財務省は自民党に譲歩する。苦境に立った岸田首相を守ろうとするから、財務省が譲歩し防衛力の強化や経済安全保障の確立が進んだ。
政府は「安保防衛3文書」の改訂も終え、防衛費の増額も予想以上に進んだ。これは安倍政権や菅政権で出来なかったことである。