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石牟礼道子さんの言葉にジャーナリスト魂を揺さぶられる

苦海浄土

 石牟礼道子さんが亡くなった。水俣病の患者を描いた著書『苦海浄土』はあまりにも有名で、いまさらこの私が何を語ろうが、稚拙な話になってしまうことは間違いない。しかしこれだけは触れておきたい。『苦海浄土』の中の一文が、私(木村良一)の心中に大きなうねりを立ち上げて止まないという事実である。